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スバル、正規ディーラーが営業時間外に客の車を勝手に使用し事故…本社が類似事案を一斉調査

文=編集部
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「Getty Images」より

 スバルの正規ディーラー東京スバルに自家用車を預けたユーザーが、「従業員が営業時間外に車を運転して、交通事故を起こされた」などとTwitter上に投稿し、波紋を呼んでいる。当サイトが27日、東京スバルに問い合わせたところ事実と認めた。スバル本社は事実関係の確認と類似事案の有無に関して調査を進めているという。

 当該ユーザーは26日、次のように投稿した。

「スバルの正規ディーラーに車預けたら 営業時間外に持ち出されて交通事故起こされた。。事故後に説明されたときは路上テストで事故ったって言ってたけど、ドラレコの映像見たら自宅に乗って帰ってたよ・・・正規店でこの扱いだったらどこに預けたらいいんだ」(原文ママ、以下同)

「就業時間外での試運転の際、事故」

 投稿には、ドライブレコーダーの動画も添付されていた。このユーザーは、続けて東京スバルの社印が押印された謝罪文らしき画像も投稿。謝罪文には以下のような記載があった。

「この度は、就業時間外での試運転の際、事故を起こし(ユーザー名)の大切なお車を破損させてしまいました事、誠に申し訳ございませんでした。東京スバル株式会社として深くお詫び申し上げます。

 (ユーザー名)よりお問合せのありました、『就業時間外の試運転』についてですが、会社として一切認めておりません。

 これは社内規則遵守精神の欠如、または店舗管理者の指導不足が原因だと思っております。日頃より自動車会社として法令順守及び安全運転を心掛けるよう指導しておりましたが、まだまだ指導不足を痛感しております。

 本社としまして、大田店には厳重注意を行い、今後も強く指導し再発防止に努めてまいる所存でございます。

 尚、当事者及び管理者への社内処分につきましては弊社社内規定によるものですので、ご回答は差し控えさせていただきます。

東京スバル株式会社

店舗営業第三部

(担当者名):社印」

 謝罪文に関して、東京スバル相談室の担当者は「弊社が当該文書を発行したのは事実です」と認めた。当サイトでは、スバル本社の広報担当にも、一連の事案の事実確認と類似案件の有無に関して問い合わせたところ、「現在、事実関係を確認しております。似たような事案がグループ会社であったかどうかに関しても調査の上、ご回答いたします」との回答得た。回答があり次第、追記する。

正規ディーラーが客の車を自宅に乗っていくことはあるのか

 同様の事案は他社でもあるのか。地方紙記者は次のように語る。

「今から5年ほど前ですが、東北地方の県庁所在地にある大手自動車メーカーの正規ディーラーに車検のため車を預けました。近所にディーラーの従業員が住んでいたのですが、預けた当日に、従業員家族の駐車スペースに自分の車が駐車されていてびっくりしました。従業員に話を聞いたところ、『今、車検のピークで工場内に駐車スペースがなく、試運転を兼ねて自宅まで運転してきました』などと説明していました。

 工場から従業員の自宅までの間で事故があった場合はどうなるのか疑問に思いましたが、特に謝罪もなく、ほかでも行われているような口ぶりだったのでそれ以上追及しませんでした」

 任意の自動車保険は、正規ディーラーが公道を試運転中に事故を起こすことまで想定していない。スバルのユーザーはドライブレコーダーを搭載していたため、ディーラー側が非を認め修理費などを負担したようだが、搭載されていない場合はどうなったのか。また犯罪やひき逃げなどに使われた場合はどうなるのか。同様の事例が各地で発生していないと良いのだが。

(文=編集部)

※2月28日午後3時50分追記

 28日、スバル広報部から今回の案件に関し、以下のような回答があったので、追記する。

「2019年8月18日に、東京都内のSUBARU販売特約店の従業員が、修理でお預かりした
お客様のお車を運転中に、前方不注意で追突事故を起こしたことは事実です。

 当該特約店が確認したところ、お客様から指摘された車の症状が中々再現せず、当該従業員が、『症状を確認するには一定時間以上(一般公道を)走行する必要がある』と考えて、走行テストを行っていた際に、前方不注意で事故を起こしてしまった、という経緯がわかりました。

 その際、お客様に走行テストの内容(行先・距離など)を説明していなかったこと、当該特約店の社内ルールに反して、走行テストを従業員自宅との往復(=就業時間外)で行ったことは、不適切な対応であったと、考えております。

一方、当社としては『当該従業員が通勤などの私的な目的で、勝手にお客様の車を持ち出した』とは認識しておりませんが、上記のような不適切な対応が、『営業時間外に持ち出された』『路上テストと言っていたのに、自宅に帰っていた』という、お客様の誤解が生じた原因と考えております。

 当該従業員にとって、お客様から指摘された車の症状が再現できない状況で、『できるだけ早く修理して、お客様にお返ししたい』という、良かれと思ってやった行為でしたが、社内ルール違反は許されるものではなく、関係する従業員には厳正に対処しております。

 事故については警察に届出しております。事故の相手方にも適切に対応をいたしました。お車をお預かりしたお客様とは誠意を持ってお話をさせていただき、当社としては、その時点において補償などについても、ご理解を頂いたと認識しております。

 当社の販売特約店において、不適切な対応があったことにより、お客様ならびに皆様にご迷惑とご心配をおかけしたことについて、心よりお詫び申し上げます。

 また自動車会社として、従業員が事故を起こしたことについては、大変申し訳なく思っております。改めてコンプライアンス意識の向上、法令順守及び安全運転について、指導を徹底してまいります。

 また同様の事例に関してですが、少なくとも直近1年間には、本件を含めて、全国の販売特約店44社において、従業員がお客様の車を、私的な目的で勝手に持ち出して、事故を起こしたというケースは、現時点で確認しておりません。

 一方、今回のケース同様に、修理などでお預かりしている車を、不注意から傷をつけてしまうケースは残念ながらゼロではございません」

BusinessJournal編集部

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