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有馬賢治「今さら聞けないマーケティング 基礎の基礎講座」

「業務スーパー」を最大限に使いこなす方法…カギは“バラエティシーキング”?

解説=有馬賢治/立教大学経営学部教授、構成=武松佑季
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業務スーパーの店舗(「Wikipedia」より/おぉたむすねィく探検隊)

「日本企業には優れた技術があるが、マーケティングのノウハウがないために海外企業に負けてしまう」という解説がよく聞かれ、書店にはマーケティングに関する書籍があふれているなか、本連載でもマーケティングの基礎の基礎を解説している。

 今回のテーマは、一般の顧客も利用できる業者向けスーパーである卸売チェーン。そのひとつである「業務スーパー」を運営する神戸物産が、2019年10月期決算で連結売上高と純利益でともに過去最高の数字を記録したと発表するなど、このような業態の販売店が人気になっている。

 以前配信した記事『アマゾン・プライムが「異常に充実し過ぎ」の理由…配達に潜む多くの課題』で流通チャネルについて触れたが、今回は卸売チェーンについて、立教大学経営学部教授の有馬賢治氏に解説してもらった。

「低価格」と「珍しい商品との出会い」が業務スーパーの特徴

――卸売チェーン店は低価格が特徴ですが、それはなぜ実現できるのですか?

有馬賢治氏(以下、有馬) 卸売業では、不特定多数の一般の人向けではなく、小売店や加工業者などの仕入れたものを再度販売する人たちに向けて売ることを基本的な仕事としています。そのため、既に取引実績のある相手への販売が中心になりますから広告などのプロモーション費用は最小限に抑えることができます。また、販売先には倉庫があり、そこでの保管が可能であることを前提としていますから、ロット(購買できるまとまり)を大きいまま販売します。その結果、商品を小分けにしたり、綺麗に展示したりするための人件費が抑えられ、低価格販売が実現できているのです。

――「業務スーパー」の場合、お菓子やアイス、乾きもの、調味料、野菜などは一般的なスーパーと変わらない単位で売られているものも少なくありませんが、確かに冷凍食品などは、なかなか目にしない大きなロットで販売されていますね。

有馬 そういったロットのまま購買するデメリットとして、同じ商品を多数、または大袋で買う必要があり、食材を余らせるリスクや同じ食材を食べ続けなければならない可能性もでてきます。また、一般家庭からみたら、まとめ買いをするようなものなので、一度の購買総額が高めになることもあるでしょう。ですが、一品当たりの単価で考えればお買い得であったり、買い物へ行く頻度を減らしたりできることを考えれば、結果的にはコスパがよくなると捉える消費者もいるはずです。このあたりが消費者にとって魅力と受け取られているのでしょう。

――その他に業務スーパーにみられる卸売チェーン店の特徴はありますか?

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