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中国の責任転嫁体質は以前から指摘されていたが、香港の英字紙「サウスチャイナ・モーニング・ポスト」によると、新型コロナウイルス感染者は11月17日時点で武漢市で初めて発見されていたが、当局が発見した医師に口止めをしていたことで対応が遅れ、昨年の大みそかの時点で確認された症例数は266件に増加していたという。また、今年の1月1日には381件にも達し、中国共産党最高指導部によって事実が全面的に公表された1月下旬の時点では中国全土に感染が拡大していたとされる。いまや韓国や日本にも達し、世界中のほとんどの国に広がっている。
このような事実を習近平指導部はどうとらえるのか。中国で感染を抑え込んだことを誇示するよりも、当初の情報封鎖を素直に認めて、中国の国民はもとより各国政府に謝罪するなど、責任を明確にしたうえで、ウイルスの感染阻止に向けた国際的な協力活動に積極的に参加すべきではないだろうか。
(文=相馬勝/ジャーナリスト)