NEW
草野かおる「災害に備える!」

災害時、覚悟すべき“避難所のリアル”…食事出ず、毛布は4人家族で2枚、暴力事件

文=草野かおる/イラストレーター・防災士
【この記事のキーワード】

, ,

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

避難所ってどんな所?

「食事が出ると思ったけど、何も出なかった」

「家族4人で毛布2枚しかもらえず、夜は冷えて辛かった」

 昨年は、記録的なペースで大型台風が発生し、日本中で大きな被害が出ました。そのため、避難とは無縁と思っていた人々の「避難所体験」がSNS上で数多くみられるようになりました。

 皆さんは、避難所にどんなイメージを描きますか?

「お弁当や温かい炊き出しが出る」

「避難所に行けば、役所の人が面倒をみてくれる」

 このように思う人がいるかもしれませんが、避難所はホテルではありません。布団や食事が用意されているとは限りません。「最低限、命を守るための避難の場所」なのです。避難所の運営は、周辺住民組織を中心に、被災者自ら協力して運営して行くこととなっています。住民組織とは、だいたい「町会の自治会」を指していることが多いです。なお、台風などの場合、役所の防災担当者や施設のスタッフが避難所を開設することも多いです。

避難所の食事は、予算が決まっている。

 基本的には、避難所になる施設には「乾パン」や「水」のような簡単な非常食が備蓄されています。しかし、予め予想される台風などの「避難所」では、その日に備蓄の非常食を配ることはありません。道路が寸断されて孤立した時など、文字通り非常時に「非常食」は活用されます。

 台風や地震などで自宅が被災して自宅に戻ることのできない被災者は、そのまま避難所に留まることになります。避難所でも支援が届くようになると、「食事の配給」が始まります。避難者一人当たり一日の食事にかけられる費用は1160円、3食なら一食あたり368円。これが避難所の食事の予算です。

 豪雨災害での、避難所での食事内容の一例です。朝はおにぎり、昼食はメロンパンやレーズンパンなど菓子パンがひとつ。夜は弁当。被災直後は電子レンジもなく、冷たいままの食事。数カ月間メニューはまったく同じ。業者や流通の関係もあり、同じメニューになりがちになってしまいます。はじめは食欲のあった被災者たちも次第に食欲を失い、体調を崩す人も多くみられました。ボランティアなどによる炊き出しは、限られていたといいます。

関連記事