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新型コロナの脅威で「安全資産としての円」が買われる理由の画像1

「Getty Images」より

 新型コロナウィルスの脅威が疾病自体から経済・社会への打撃へと拡張してきた。アジア圏にとどまらず欧州・中東での感染拡大をうけて、その影響は世界的な経済危機につながる可能性が高まっている。ウィルスは直接的に人命に関わる。一方、このままの状況が続くと、疾病による死者以上に経済停滞による死者の方が多くなるとの懸念さえ強まる。

 その経済被害の全容は、今後の被害の拡大や収束までの期間によって大きく変わるため、現時点での推計は難しい。一方で、その影響が欧州・米国にまで及んだことで、日本経済にとっては別種の――いわばもうひとつの危機が進行しつつある。それが円高と株安の進行だ。

 観光・イベント・飲食サービスへの経済被害は身近で、春の選抜野球大会の中止や人通りが目立って減じている街から肌感覚で感じることができる。これらサービス業への経済被害の推計については「イベント・観光自粛の経済効果」を参照いただきたい。

 その一方で、株や為替は縁遠い、自分とは関係のない話だと感じることもあろう。しかし、今後の日本経済、そして必要な経済政策を考える上でも、この円高メカニズムを理解しておく必要がある。