会社側がスタッフにプレッシャーをかけるような状態だったのことです。新型コロナウイルスが社会的問題になってからも、以下のようなことがあったそうです。
A氏「あるスタッフが体調不良で早退申請をしました。しかし、その人は私に『最低でも一本電話を取らないと帰れないシステムなのでがんばってくる』と言っていたんです」
休めない・早退しにくい雰囲気があったことになります。
なぜベルシステム24はスタッフに対して、「多少の熱があっても出勤できるのなら来てください」と言ったのでしょうか。A氏は推測だと断った上で、こう話します。
A氏「このセンターではスタッフの顧客対応で問題を起こしたことがあり、責任者がスタッフに向かって『このセンターはクレームが来て廃止の危機にある』と言っていました。コールセンターの評価基準として『出社率』があるようで、これを高めるためにスタッフに出社を強く言っていた可能性があります」
なお、発表から2日たった3月17日時点でも、契約社員への説明は不十分のようです。別のスタッフの証言によると、
「新型コロナウイルス感染者1名が出たという情報だけ与えられて自宅待機となっており、それ以外の情報は伝えられていません」
とのことです。
コールセンターでの感染対策は十分だったか?
職場の状況はどうだったのでしょうか。A氏によるとセンターでは200人前後が勤務しており、約600人が在籍していたとのことです。
A氏「入口にスタッフ用のマスクが用意されていましたが、人数が多いこともあって足りないこともありました。そのため、マスクをせず電話に出ている人も多くいました。私の体感では、マスクをしていたのは半数程度でした」
A氏「職場には加湿器やアルコール消毒液は用意されていました。休憩室には加湿器はありませんでしたが置き薬はありました。会社としてはこれで対策は十分と考えていたのかもしれません」
マスクについては、WHO(世界保健機関)が以下のような発表を行っています。
・3月1日付共同通信配信記事『感染予防にマスク着用不要 過度の使用控えてとWHO』
感染予防にはマスクは必須ではないとされています。そのためコールセンターでもマスクを必須にしなかったのかもしれません。電話業務であるがゆえに、マスクをしにくいという事情もあったでしょう。
しかしながらコールセンターでは、韓国・ソウル市内でも従業員と家族など100人以上の集団感染が起きています。今後はコールセンター業務での感染対策が不可欠と言えそうです。
NTTドコモは「体調不良で業務を続けるようにお願いすることはない」と否定
これについてNTTドコモに「風邪気味であっても、なるべくならば出社してください。一本でも電話を取っていただけたらありがたいです」との口頭指示があったかを聞いたところ、以下のように回答がありました。