一方、日本においても食肉代替食品の販売が始まっているが、ほとんど知名度は上がっておらず、それらの商品に対する論評は多くはない。筆者もそれらの商品を購入してみたが、驚いたのは、そこに使われている食品添加物の多さである。

 ある商品の原材料名を紹介すると、以下のようになる。

「大豆加工品(脱脂大豆、玄米粉)、たまねぎ、豆乳発酵食品(豆乳、植物油脂、デキストリン、食塩)、植物油脂、パン粉、粒状大豆たんぱく(脱脂大豆、でんぷん、植物油脂)、砂糖、でんぷん、粉末卵白、粉末状大豆たんぱく、ブラウンルウ(小麦粉、植物油脂、ぶどう糖)、りんごペースト、食塩、トマトペースト、香味パウダー、デキストリン、調味ペースト、酵母エキス加工品、酵母エキス、ウスターソース、赤ワイン、野菜ブイヨン風味パウダー、食物繊維、香辛料、しょうゆ加工品、セロリパウダー、酢酸(Na)、増粘剤(加工デンプン)、カラメル色素、トレハロース、調味料(アミノ酸等)、香料、グリシン、安定剤(大豆多糖類、ペクチン)、チアミン塩酸塩、D-キシロース、酵素、ショ糖脂肪酸エステル、PH調整剤」

 まさしく食品添加物の塊のような状況である。業界も肉の風味をつくり出すために食品添加物を使用していると認めている。食品添加物は相乗毒性の検査が行われていない。このような食肉代替食品が日常的に食されるようになれば、食品添加物の摂取量も急増することになり、私たちの健康面への影響も無視できなくなる。

 また、表示面でも米国では大きな議論が起こっている。畜産業界は、従来の方法で収穫された肉以外の食品に対して、「clean meat(培養肉)」のような食肉を連想させる表示を禁止することを求めている。日本ではまだ食肉代替食品が浸透しておらず、このような論争は起きていないが、いずれ大きな問題になってくるであろう。

(文=小倉正行/フリーライター)

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