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「再調査で真相を」妻の呼びかけに賛同約29万人

【森友】財務省と検察がひた隠す「赤木ファイル」の存在…自殺した財務省職員が克明に記録

文=青木泰/環境ジャーナリスト
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 そして記事によれば、池田氏は次のように語っていたという。

「地下埋設物(ごみ)がどれだけ埋まっていて、どれだけの費用がかかってどれだけの売却価格から引かなければならないかという事を自分たちは最後まで調べようと努力した」

「我々(近畿財務局)には(予算を取ってきて調査する)権限がない。これ(ごみが新たに見つかったこと)は完全に国の瑕疵なので、それが原因で小学校が開設できなかった時には、損害賠償額が膨大になる」

「だから一定の妥当性のある価格を提示して、それで相手が納得すれば一番丸く収まる(略)航空局が持ってきたのが8億円だった」

 また、記事には次のようにも書かれている。

「ここで昌子さんが突っ込んだ」「夫が『航空局にだまされたんや』って言ってたんです。それがそのことなんですか?」

「これに池田氏は、思わず本音を漏らした」

「この8億円の算出に問題があるわけなんです。確実に撤去する費用が8億円になるという確証が取れてないんです」

「池田氏は、昌子さんに安倍首相や明恵夫人をはじめ政治家の影響で売却額を減額した」ことはないと「強調」し、「納得できない昌子さんは『じゃ誰が悪いのですか?』と問いかけた」という。

再検証チームに課せられた課題

【森友】財務省と検察がひた隠す「赤木ファイル」の存在…自殺した財務省職員が克明に記録の画像3
17枚写真資料
【森友】財務省と検察がひた隠す「赤木ファイル」の存在…自殺した財務省職員が克明に記録の画像4
(10)の写真、池田氏が写っている

 池田氏は、当時国が貸し付け契約から売却契約に至る経過のなかで、近畿財務局の実務の上で中心にいた担当者である。「週刊文春」での発言の次の2点は、極めて重要な意味を持つ。

(1)財務省が8億円の値引きは国交省大阪航空局に任せ、大阪航空局が決めたとの話である。これは本当なのであろうか。いずれにせよ森友事件の核心点である8億円値引きには、財務省に加え、国交省も関与していたという重要な発言である。格安の売却や改ざんの行為には、両省が関与していたこと、両省ににらみが聞く政治家の関与が不可欠である事がわかった。

(2)もう一点、値引き金額の決め方である。ここでの池田氏の発言では、「ごみが新たに見つかった」が、「新たに見つかったのは、完全に国の瑕疵(ミス)なので」「損害賠償問題」として森友学園と話し合いの上で「一定の妥当性のある価格」で決めたということになっている。つまり、埋設ごみの量や撤去費用に関係なく決めたとなっている。

 しかし財務省の調査報告書(※1)では、「不動産鑑定価格による地下埋設物の撤去費用を差し引いた価格で売り払うことにした」と報告されている。調査報告書では、差し引いた価格8億円は「撤去費用」だとしている。

 このように、赤木さんの手記や遺書、そして昌子さんが聞き取った内容を見ると、明らかに調査報告書とは核心点において大きな齟齬がある。なお池田氏は、値引き額の算定自体は航空局が行い、「我々(近畿財務局)には(予算を取ってきて調査する)権限がない」と言っている。

 しかし16年3月11日、森友学園から校舎のくい打ち工事中に、地下深部から新たなごみが見つかったとされ、その後、国は調査を行ったが、近畿財務局は3月30日、大阪航空局は4月5日に試掘調査し、それぞれ「17枚試掘写真資料」「21枚試掘写真資料」を出している。写真3は、近畿財務局が作成した17枚の写真資料であるが、写真4はその内の1枚で資料(10)には当の池田氏が写っている。権限がないどころか、実際に試掘調査を行いその写真の中に当人が写っているのである。

 川内議員のインタビューにもあったが、その池田氏が語った赤木ファイルは検察に渡されたが、すでに不起訴になって用済みになったはずの赤木ファイルは、なぜ遺族に返還されていないのか。「検察が握りつぶした極秘ファイル」(週刊文春)の問題や、抵抗する赤木さんだけを残して人事異動が行われた問題など、真相究明しなければならない問題が残っている。第三者による調査委員会の調査が待たれる。

(文=青木泰/環境ジャーナリスト)

※1:「森友学園案件に係る決裁文書の改ざん等に関する調査報告書」(財務省/16年6月4日作成)

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