NEW

児童書・学習参考書だけじゃない!コロナ騒動で売れている本のジャンルとは?

文=石徹白未亜/ライター
【この記事のキーワード】, , , ,

――流通は行われても、その先となる肝心の書店で営業時間短縮や休業が増えていますよね。

山本 休業していても取次による流通は行われる以上、それに対応する人を配置しないといけませんから、書店の負担は増しています。外出自粛により、今後はAmazonなどのオンライン書店が伸びるでしょう。

 出版社によっては、発行部数を減らしたり重版になった際の刷り部数を絞ったりするケースも出てくるかもしれません。ただ、「発行部数、重版時の刷り部数の減少」は近年の傾向です。今回のコロナ禍が、その動きを後押ししたところはあるかもしれないですね。

 ある大型チェーン書店の1日の売り上げは1億円とも言われています。時短や休業による影響は計り知れません。出版業界も今、かつてない緊急事態と言えますが、そもそも出版は不況に強い業界とも言われています。書籍がまったく読まれなくなるということはありませんから。

電子書籍の「便利さ」の前にピンチの紙媒体

 出版の市場規模推移では、近年から電子書籍の比率が入るようになった。15年においては全体に占める電子書籍の割合は約9%だが、19年には約20%と倍増している。そして、今回のコロナ禍だ。電子書籍配信業者も、往年の名作漫画の全巻期間限定公開などのキャンペーンを積極的に行っている。今年は飛躍的に電子の割合が伸びるかもしれない。

 連載「ネット依存社会の実態」では、アプリの利用動向を調査している株式会社フラーに、四半期ごとにスマホアプリの利用動向について聞いている。17年に「マンガアプリが伸びている」とうかがった際、正直自分は使わないと思った。この時点で、私は「書籍は紙」派だった。スマホの小さな画面で書籍など見にくいだろうと思った。

 しかし、その後、実用書、特に専門書など難解な内容であるほど検索機能が使える電子書籍が便利なことに気づく。それでも漫画は紙のほうがいいと思っていたが「家にモノが増えない」「スマホさえあればどこでも漫画が読める」利便性を前に、19年時点ですっかり漫画も電子派になった。この間、株主優待券があったので久しぶりに紙の漫画の単行本を買ったが、家で場所をとる単行本の整理を数日で持て余しだし、心境の変化に驚いた。

 確かに、スマホの小さな画面で書籍は見づらい。特に漫画は、ある程度の大きさがないと迫力や臨場感に欠けるとは、今でも変わらずに思う。しかし、それより紙の書籍の「場所をとる」「持ち歩くと重い」「持ち歩くと表紙の端が折れたりして嫌」というほうが不便だと思うようになった。

RANKING

17:30更新
  • 企業・業界
  • ビジネス
  • 総合