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垣田達哉「もうダマされない」

コロナ禍下、食料不足始まる兆候…2月から輸入量激減、小麦は昨年比2桁減の勢い

文=垣田達哉/消費者問題研究所代表
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 昨年の1年間の輸入実績を見ると、1~2月が特に少ないわけではない。この状況が1年間続くのであれば、今年の小麦の輸入は昨年に比べて2桁の減少になる。米国農務省は今年3月、2019~20年度の世界の小麦の生産量は消費量を下回る見込みだと発表している。もちろん世界的に小麦の在庫は十分あるので、何事もなければ小麦が不足することはないだろう。

 しかし、今年も米国等の小麦の大産地が天候不順や干ばつに見舞われ減産ということになれば、見込み以上に生産量が減る可能性がある。さらに今、世界中がコロナショックの状態だ。共同通信は4月11日、次のような記事を配信している。

新型コロナウイルスの世界的な感染拡大を受けて食料貿易に影響が出始めた。感染症対策のための移動規制で物流が寸断される一方、国内市場を優先する産出国が輸出規制に乗り出したことで穀物価格も上昇している。世界保健機関(WHO)や世界貿易機関(WTO)など3機関は11日までに、輸出管理が広がれば「国際市場における食料不足が起きかねない」とする声明を出した」

 小麦粉は、世界的に需要が非常に大きい穀物だ。全世界が「巣ごもり消費」状態である。欧米諸国は家庭でパンをつくるために小麦粉が必要だろう。日本人はパンだけでなく、お好み焼き、たこ焼き、天ぷら等、粉物文化の国だ。巣ごもりには、なくてはならない食材だ。

 スーパーでは、小麦粉の買い占めが目立つが、これも「小麦粉が少なくなるのではないか?」という消費者の感覚がそうさせているのかもしれない。店頭在庫がなくなり、流通在庫も減り、国や民間の在庫も減ったとき、輸入量を増大させなければ、店頭在庫は満たされない。国は小麦の在庫をいつまで確保しているのだろうか。

 小麦以外でも輸入が十分確保できるか心配な食料品がある。次回はその食料品について考察する。

(文=垣田達哉/消費者問題研究所代表)

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