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稲田俊輔「外食のディテール」

熱狂的ファンを虜にするファミレス「シズラー」を“200%堪能する”完全マニュアル

文=稲田俊輔/飲食店プロデューサー、料理人、ナチュラルボーン食いしん坊

胃が限界でもアップルクランブルを

 もちろんシズラーではメインを頼まない選択肢もあります。この場合、メインとしてサラダバーの端にあるタコスを起用することになると思います。もちろん、野菜はいわずもがな、ミートのせ放題、チーズもアボカドものせ放題、ハラペーニョもオリーブもサルサも無制限なので、欲望のままに凶悪なタコスを錬成することだって可能です。ただし凶悪なタコスは意外とおいしくありません。冷静さを失わず節度を保つことが肝要です。野菜たっぷり、それ以外は程々の、バランス良いタコスを心がけましょう。

 ダメ押しで温かいパスタやグラタンもあるので、これらもトリュフオイルでご馳走化する手もあるのですが、優先度は低いとお考えください。優先すべきはむしろカレーです。辛さやスパイス感は控えめですが、クラシックなホテル洋食風の律儀なビーフカレーです。カレーはスープコーナーにあるので、あえてライスと共にスープカップに盛り付けて「これはスープの一種である」と自分に言い聞かせると罪悪感も消えます。同時にたぶんカロリーも消えると思います。

 そろそろ胃が限界でしょうが、デザートを忘れてはいけません。デザートコーナーのボスはアップルクランブルです。かなりおいしいのですが、日本人の神経を逆撫でする情け容赦ない甘さなので、調子に乗ってたくさん盛ると速攻で詰みます。ご注意ください。その横には安定のソフトクリームもあるので、むしろこちらを主役にしたほうが良いかもしれません。ドリンクバーでエスプレッソを調達してソフトクリームにかけ「アフォガート」を錬成するのがオススメです。

 デザートまで終えて腹をさすっていると、店員さんが小さなミントキャンディーと便箋を持ってきてくれます。便箋にはしっかりとあなたのシズラー愛をしたためてあげてください。私からの最後のお願いです。

(文=稲田俊輔/飲食店プロデューサー、料理人、ナチュラルボーン食いしん坊)

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