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細川たかしの“厚意”で安寿ミラの卒業公演が…宝塚歌劇と太平洋戦争、そして二度の震災

文=wojo(宝塚大好き女性医師)
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東日本大震災発生時刻、宝塚は幕間だった

 そしてまだ我々の記憶に焼き付いている2011年3月11日。東日本大震災発症時、東京宝塚劇場は雪組のトップスター・音月桂のお披露目公演『ロミオとジュリエット(演出:小池修一郎)』の公演中、しかし不幸中の幸いというべきか、震災発生時刻の14時46分の頃は、13時30分からの公演の幕間だった。そのこともあってか人的被害こそなかったものの、もちろん第二幕は中止に。同日はその後、公共交通機関がストップしてしまったため、観客は翌9時までそのまま劇場に留まることに。また、宝塚歌劇がしばしば使用する日本青年館も震災で破損したために、3月26日から予定されていた大空祐飛主演の宙組公演『ヴァレンチノ(主演:小池修一郎)』も中止になった。

 震災後しばらくは、大災害のあとに舞台を上演するなど不謹慎ではないか、ましてや原発事故による電力不足のなか多量の電力を使う歌劇を上演するなどいかがなものか……といった“自粛モード”も強かった。そこに賛否両論はあったものの、雪組公演は13日から公演を再開、雪組公演はチャリティー公演となり、千秋楽を迎えたのだった(17日18時30分からの公演は、国土交通省からの要請で中止)。

 その後3月25日から東京宝塚劇場で上演された花組公演は、トップスター・真飛聖のサヨナラ公演『愛のプレリュード(演出:鈴木圭)/Le Paradis!!(演出:藤井大介)』であったが、生徒の提案により、終演後に生徒みずからがロビーで募金箱を持ち募金活動が行われていた。同時期、宝塚大劇場でも同様にロビーで生徒による募金活動が行われていたという。

2019年、くしくも3月11日に宝塚大劇場を卒業することになった花組のトップ娘役・仙名彩世は宮城県名取市出身。震災当時はちょうど休みで帰省しており、自宅近くのショッピングモールで被災したという。退団時の挨拶では、大震災からちょうど8年目に退団することになぞらえて、「各地で追悼の行事が行われている中で、こうして卒業の祝福をいただけることに心の葛藤を感じる」と述べ被災者に思いを寄せた。また一方で、元月組娘役・妃乃あんじは大阪市出身だが、2011年の退団後に東日本大震災の支援活動に参加し、南三陸町復興大使にも就任している。ここにも、困難を感じている人々に寄り添い、また困難をものともせずに立ち向かうタカラジェンヌ魂が垣間見える。

“あごマスク”はやめよう

 これまでもさまざまなことがあり、そしてその都度、それを乗り越えてきた宝塚。それは宝塚のファンについても同様だ。現在、SNS上には「#愛してるよ宝塚歌劇団」のハッシュタグでなんとか前向きになろうとするファンのエネルギーがあふれている。宝塚の不朽の名作『風と共に去りぬ(演出:植田紳爾)』から、「明日になれば」という曲を紹介したい。

「夜が来れば 朝は近い 冬が来れば 春は近い 明日になれば 明日になれば 月は沈み 日は昇る」

 そう、終わらない夜はないのである。

 それから最後に、現役医師の立場から申し上げたい。

 マスクを付けたら、絶対に「あごマスク」はやめよう。あごマスクをした後に口にマスクを戻すと、あごに付着しているかもしれないウイルスを口や鼻にくっつけてしまう恐れがある。また、手で眼、鼻、口をむやみにさわらないようにしよう。手に付着しているかもしれないウイルスが眼や鼻、口を介して感染してしまうかもしれないからである。一日でも早く、この夜の時代を終わらせるために。

(文=wojo)

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●wojo(ヲジョ)
都内某病院勤務のアラフォー女医。宝塚ファン歴20年で、これまでに宝塚に注いだ“愛”の総額は1000万円以上。医者としての担当は内科、宝塚のほうの担当は月組。

【近況】宝塚OGの多くの方が自身のインスタグラムを開設されていますが、この状態をなんとか明るくしようといつも以上に活性化されているように思います。毎日仕事終わりにまとめてOGの方々のインスタグラムを眺めるのが至福のひと時です。

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