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緊張深まる日韓――「国境の島」対馬の経済を直撃(下)

韓国人観光客が消えた対馬、真っ昼間なのに街は閑散…韓国資本のホテルが開業中止で売却

文=北沢 栄/ジャーナリスト
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「韓国の文政権は反日を煽っている」

 大韓民国民団対馬支部スタッフ、黄震夏氏は、日韓の政治リーダーに失望を隠さない。「政治の被害者になるのはいつだって一般の民衆。(対馬への韓国人旅行者が)40万人まで増え、せっかくうまくいっていたのに、政治のせいで急に悪化した」と憤慨する。

 黄氏は37歳。16世紀末の秀吉の時代、朝鮮国王の正使を務めた黄允吉(ファンユンギル)の子孫という。日本人女性と結婚し、4歳の長男を持つだけに、日韓関係の現状がひどく心配だ。

「韓国の文政権は政権維持のために反日を煽っている。マスコミは文政権のほうを向いている。政治が入ると、いつも関係が悪くなる。政治が手を出さなければ、自然によくなるのに」

 黄氏は、居酒屋で韓国政治についての本音も語った。

 問題の根は深いだけに、解決には時間がかかるとみなければならない。朝鮮通信使がもたらした約300年にわたる「交易の歴史」が、重要な教訓を与える。政府は和解に向け、「交易」の平和的作用を念頭に、根気よく自らの考えを伝え、交易の機会を広げ、相互理解を図る。このことが、複雑にねじれた解決の糸を解きほぐす最善の道と思われる。

(文=北沢 栄/ジャーナリスト)

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23:30更新
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