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榎本博明「人と社会の役に立つ心理学」

「最近、自分は少し変」は危険な兆候…コロナ鬱、8つのチェック項目と具体的解消法

文=榎本博明/MP人間科学研究所代表、心理学博士
【この記事のキーワード】

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(1)気力が湧かない

(2)何もやる気がしない

(3)これまで楽しんでいたことも楽しめない

(4)人と話すのも面倒になる

(5)いつも疲れている

(6)食欲がない

(7)何事にも興味がない

(8)人と一緒にいても距離を感じる

 こうした徴候の中にあてはまるものがいくつかあれば、コロナ鬱を疑ってみる必要がありそうだ。

 たとえば、これまで楽しみに見ていたテレビドラマも見る気がしない。たとえテレビをつけ、ドラマを見ていても、気持ちが入り込めず、上の空な感じで、けっして楽しんでいない。

 ときどき会ってしゃべっていた気心の知れた友だちと会えなくなり、電話で話すようになったが、何だか話すのが面倒くさい。メールやLINEでのやりとりも面倒くさくなってきた。

 これまでは料理や食事を楽しんでいたのに、料理するのも食事するのも必要最低限の義務といった感じになり、料理も楽しめないし、食べていても味気ない。

 このような徴候がみられたら、今すぐにでも対処法を意識するようにしたい。

コロナ鬱を防ぐには

 自分に鬱的な徴候がみられたら、それがひどくならないうちに、早めに対処するのが望ましい。

 まず必要なのが、ネガティブな思考の連鎖を止めることだ。気持ちが落ち込むと、ネガティブなことを考えがちになる。ネガティブなことを考えると、気分がさらに落ち込む。

 嫌な気分のときに過去を振り返ると嫌な記憶がよみがえるという記憶における気分一致効果が心理学の実験でも証明されているが、それと同じく、気分が落ち込んでいるときには嫌なことを思い出しがちだし、悲観的な思考に陥りがちだ。ゆえに、気分が落ち込んでいるときは、思考の連鎖を止めることが大切になる。

 そのために効果的なのが、身体を動かすことだ。日本独自の心理療法である森田療法でも、意識と症状の連鎖を断ち切るためにひたすら何らかの作業に没頭する作業療法が用いられているが、悪い思考の連鎖を断ち切るには、身体を動かすのが効果的だ。

 鬱的な心理状態のときに何もしないでボーッとしていると、悪い思考のループにはまっていきやすい。そんなときは、身体を動かすことで、意識活動が中断され、自分の内面にばかり意識が向かう状態から脱することができる。

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