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コロナ禍で小売り業界壊滅のなか、ワークマンと西松屋の売上激増の“不思議現象”

文=編集部
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 ファミリーマートは既存店売上が7.6%減り、たばこ値上げ直後の10年10月(9.9%減)に次ぐ落ち込みとなった。客数も10.1%の2ケタ減。客単価は2.5%増えた。ファミマの減少率は大手3社の中で最大だ。ローソンの既存店売上高も5.2%減。客数は7.7%減った一方で、客単価は2.7%増えた。

 コンビニ各社はデイリー食品をまとめ買いする「巣ごもり」消費は増えているが、外出自粛で、平日の夜間や週末に来店客が減った。非常事態宣言を受け平日の昼間も客数が減少することは避けられない。4月も厳しいとみられる。

【コンビニの既存店売上高の前年同月比増減率、%】

             2月      3月

・ファミリーマート    ▲0.9%   ▲7.6%

・ローソン        0.4%    ▲5.2%

・セブン-イレブン    0.8%    ▲3.2%

・ミニストップ      2.7%    ▲2.1%

(▲はマイナス)

西松屋とワークマンが売上を伸ばす

 アパレル業界は厳しい。消費増税前の駆け込み需要による反動減に加え、インターネット購入が普及し、服にお金をかける人が減っているためだ。外出を控える緊急事態宣言が追い打ちをかける。

 こうしたなかで、育児・ベビー用品の西松屋チェーンの3月の既存店売上高は21.3%増と2ケタの伸びを記録した。緊急事態で保育園が休園。そのため、紙おむつなどの消耗品の需要が増加したほか、子供玩具など室内で使用する商品が好調。客数は15.3%増えた。2月も堅調だった。

 作業服大手のワークマンの3月の既存店売上高は17.7%増と2ケタの伸びが続いている。3月は例年と比べ気温が高く、ショートソックスや薄手のTシャツ、カーゴパンツのほか、アウトドア・スポーツ向けのクライミングパンツが好調。屋内や人混みの多い場所を避け、山などに行く人が増えたからとみている。しかし、ワークマンでもショッピングセンターにある店舗では客足は遠のいており、今後、商業施設内の店舗では営業自粛の影響は避けられない。

 カジュアル衣料「ユニクロ」を運営するファーストリテイリングの国内の3月の既存店売上高は27.8%減少した。前年実績を下回るのは2カ月ぶり。店舗の営業を短縮したり臨時休業したりしたため、客数が32.4%減と大幅に減った。他方、客単価は6.9%上昇した。

「洋服の青山」を運営する青山商事は41.2%減。3月は新入社員や大学の新入学生がビジネススーツを誂える最大の書き入れ時だが、入学式が軒並み中止になった。客数は33.2%減り、売上高は過去最大の落ち込みとなった。

 ワールドも41.9%減。東日本大震災以来の落ち込みである。都市部の百貨店にある店舗で大きくマイナスとなったほかイベントの中止が打撃となった。