垣田達哉「もうダマされない」

東京・小池知事、再び“買い占め”を誘発する発言…「スーパー入場制限」示唆で客殺到の懸念

 消費者は、そんなことは耐えられないと、スーパーでの入場制限前にスーパーを何軒もはしごして、今度は思いっきり買い溜めをするだろう。

 そもそも、なぜスーパーの入場制限やソーシャルディスタンスをするのかというと、単に「人が大勢いる」からだ。今回のコロナ騒動の根本的原因は、この非科学的な思惑に行政が取りつかれていることだ。折しも22日には「濃厚接触者の定義」が「発症の2日前から1メートル以内で15分以上接触した人」に変更された。

 そもそも、満員電車やスーパーのレジは「3密」に該当するのだろうか。例外はあるにしても、満員電車でもスーパーでも、まず他人と話はしない。特にスーパーは、満員電車のように他人と接触することもほとんどない。満員電車やスーパーで感染するのであれば、もう感染爆発しているだろう。

 政府が国民に要請している「8割の接触」とは何を意味するのかも説明がない。感染するのは、飛沫や接触ではなかったのか。いつのまにか、行政や専門家は「マスクをしていても感染する。すれ違っただけでも感染する」という風潮になるよう国民を誘導しているのではないだろうか。なぜなら、終息した時に「感染が拡大したのは、国民が国の言うことを聞かなかったからだ」と、すべてを国民の責任にしたいからではないだろうか。

 専門家会議も行政も、科学的な話はほとんどしないで、とにかく国民に対し危機を煽りまくる。規制すれば、感染者はある程度少なくなることは誰でもわかるが、それ以上に今必要なことは、PCR検査を増やす体制をつくって、感染者を見つけ出し隔離することだ。院内感染が増えているのは、医療従事者や患者の検査をしてこなかったからだ。いつまでたっても、クラスターの濃厚接触者だけしか検査しないのであれば、終息まで何年かかるかわからない。その間、国民はいったいどこまで生活を犠牲にすればいいのだろうか。

 生活をどこまで犠牲にするかを、行政が正しく判断しなければ、コロナの前に生活が破たんする世帯がどんどん増えていく。そこをコントロールするのが、政治の役目だ。

 この連載で何度も指摘しているが、「東京圏の3600万人の胃袋を満たす」ことは容易なことではない。食料品の規制をすればするほど、買い溜め、横流し、転売などが横行し、食料危機を招きやすくなる。それが、首都圏から地方にすぐに移っていく。マスクを見ればわかるように、食料品が手に入りにくくなれば、販売価格がどんどん上昇し、ますます庶民には手が届かない存在になる。

 自給率が37%の日本は、多くの食を輸入に頼っている。買い占めが起きて在庫がなくなったからといって、すぐに輸入量を増やせるわけではない。世界のどの先進国より、食料不足を招きやすいのが日本だ。

 しかも、一極集中している首都圏は、実に微妙なバランスで食料が供給されている。そのバランスを崩すようなことがあれば、簡単に食料危機が起こる。食料品や販売の規制をするならば、少なくとも現場をよく知っている流通、物流、生産、製造の各団体に相談をするべきである。

(文=垣田達哉/消費者問題研究所代表)

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