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熊谷修「間違いだらけの健康づくり」

新型コロナ、血清アルブミンを増やす「肉食」がおすすめ…予防には、たんぱく質栄養を

文=熊谷修/博士(学術)、一般社団法人全国食支援活動協力会理事
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 つい最近、新型コロナウイルス感染症と喫煙の関係が報じられた。感染者のなかでも喫煙者ほど重症化しやすいようだ(Wei Liu, et al. Analysis of factors associated with disease outcomes in hospitalized patients with 2019 novel coronavirus disease. Chinese Medical Journal, 2020 など)。当然と言えばそれまでだが、喫煙者では消炎のため血清アルブミンが消費され、免疫防御能も回復力も衰えていると推定できる。

血清アルブミン、感染症の予防に有効

 多くの先行研究は、血清アルブミンの高いことが感染症の予防に有効なことを示している。血清アルブミンは感染症に対する防御レベルと万が一感染した際の重症化リスクも予測する指標でもある。感染症予防と重症化予防の叫ばれる今こそ、血清アルブミンを増やす方法に注目すべきだ。ここに示した図は、前回紹介した地域ぐるみの4年間の肉食推進運動で表出した元気シニア628名の血清アルブミンの変化を喫煙者と非喫煙者に分けてみたものである。

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喫煙習慣の有無別にみた肉食推進運動による血清アルブミン(g/dL)の変化

*両群ともに血清アルブミンが有意に増加している。群間の交互作用は認められない。

 分析責任:熊谷修

「東京都老人総合研究所;特別プロジェクト研究,中年からの老化予防総合的長期追跡研究」より 引用転載には許可が必要です。

 やはり、肉食推進運動開始前の1996年時点では、血清アルブミンは喫煙群のほうが明らかに低い。この差は活動開始後の4年後の2000年でも消えることはないが、両群ともに血清アルブミンは増加している。喫煙者はハンディーをしっかり認識すべきだが、肉食のもつ血清アルブミンを増やす効果は享受できる。血管内壁に炎症が起きやすい高血圧の方でも同様である。肉食は血清アルブミンを増やし老化を遅らせるだけではなく、感染症流行時の免疫防御能を高めるのに寄与貢献するかもしれない。

 新型コロナウイルスの惨禍は収束の気配がいまだない。からだの栄養状態を高める手段の重要性を再認識するときである。小欄はシニアの感染症予防のための食生活の手立てとして肉食を薦めようと思う。炎症リスクの高い高血圧症や喫煙習慣のある方には特に強調したい。

(文=熊谷修/博士(学術)、一般社団法人全国食支援活動協力会理事)

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