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なぜ芝浦機械は旧村上ファンドを撃退できたのか?サン電子は香港ファンドに経営権奪われる

文=編集部

 第1号議案(買収防衛策導入の件)は賛成率62.18%で可決。第2号議案(新株予約権無償割当の件)は同62.25%で、こちらも会社側の提案通りになった。買収防衛策の導入は経営陣の保身につながるとして反対する機関投資家が多い。当初は、可決できるのか微妙とみられていた。

 ISSが買収防衛策の導入と発動について賛成を推奨したことで勝負がついた。旧村上ファンド側は、ISSが買収防衛策の賛成を推奨したことに「驚きとショックを感じている」と落胆を示した。旧村上ファンド系と全面対立するなか、東芝機械は突如、社長が交代した。2月21日、三上高弘社長が代表権のない取締役に退いた。旧村上ファンド系との対応に当たってきた坂元繁友副社長を社長に昇格させ、総会シフトを敷いた。

 坂元氏は助言会社や国内外の機関投資家に総会工作を進めた。坂元氏は3月27日の臨時株主総会直前に、3月24日付「東洋経済オンライン」のインタビューに応じ、票読みの結果、「総会で3分の2以上をとり圧勝する」と早々と“勝利宣言”をした。外国投資家に影響があるISSが賛成を推奨したこと、村上ファンド系を除くと筆頭株主になる世界最大の資産運用会社、ブラックロックグループ(約5%を保有)が会社提案に賛同したことを勝因に挙げた。

 ISSはなぜ芝浦機械の提案に賛成したのか。坂元氏は「東洋経済」でこう語った。

<今回の買収防衛策は、村上グループのみにターゲットを絞って期間を(6月の定時株主総会後に開かれる最初の取締役会までに)限定し、なおかつ株主総会に問うこと条件にしているからだ。例外的で、しかも一時的な対抗策であることで賛同してくれた>

 作戦勝ちというわけだ。

サン電子では株主提案で取締役を4人解任

 株主側の提案が勝利したのは、ジャスダック上場のパチンコ制御基板メーカー、サン電子(3月決算会社)である。同社は4月8日、愛知県江南市で臨時株主総会を開いた。アクティビスト(物言う株主)として知られる香港のファンド、オアシス・マネジメント(株式の9.2%を保有)が出していた取締役4人の解任と新たな5人の取締役選任を求める株主提案が、過半数の支持を得て可決された。オアシスの株主提案が日本で通ったのは初めてのことである。

株主提案・第3号議案(取締役4名解任の件)

・山口正則(前社長)                賛成率73.17%(可決)

・山岸 栄(エンターテメンイン事業部門統括)    賛成率69.79%(可決)

・山本 泰(財務部門最高責任者)          賛成率71.42%(可決)

・入部直之(社外取締役)              賛成率70.29%(可決)

株主提案第4号議案(取締役3名の選任の件)

・ヨナタン・ドミニツ(英国の公認会計士)      賛成率66.11%(可決)

・ヤコブ・ズリッカ(イスラエル資格の弁護士)    賛成率66.16%(可決)

・ヤニブ・バルディ(エンタープライズ業界の起業家) 賛成率67.77%(可決)

会社提案第1号議案(取締役1名の選任の件)

・辻野晃一郎(元グーグル日本法人社長)       反対率68.24%(否決)

会社提案第2号議案(取締役2名の選任の件)

・内海龍輔(創業家出身)              賛成率92.65%(可決)

・岩田彰(名古屋工業大学名誉教授)         賛成率92.80%(可決)

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