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Classiが「全然使えない」と悲鳴…多くの高校で授業停止、情報流出でも原因非公表

文=編集部、協力=三上洋/ITジャーナリスト
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三上氏の解説

 今回問題になっているClassiは、高校や専門学校で導入されている学習支援システム(LMS)のひとつです。公式発表によると同社は私立を中心に、高校生の生徒数で全国の3分の1以上をカバーしていることになっています。

 4月の不正アクセスでは、約120万件の個人情報の流出があったということですが、同社のサービスを利用している生徒数は116万人なので、ほぼ全員のデータが流出してしまった可能性があります。暗号化されたパスワードを使用していたとのことですが、どのレベルの暗号化なのかは現在まで明らかにされていません。

 また、この流出トラブルが発生した際、どんな問題点があったのかについて同社からアナウンスはありませんでした。個人情報流出トラブルなどが発生した際、すべてのIT企業が公開しているわけではありませんが、ユーザーに安心感を与え、同様のトラブルが他者のサービスで発生することを防ぐ意味でも、原因を公表するべきだと思います。

 4月時点でこうしたトラブルが発生していたわけですが、ゴールデンウィーク明けの7日以降、接続ができない状況になりました。同社はこのトラブルのため、ホームページ上に接続に関するステータスページを開設し、パソコン、スマホの混雑状況をアナウンスしていますが7~8日はほぼ不通の状況が続き、11日も午前8時~10時には不通になりました。夕方になってウェブでの混雑は解消されているものの、スマホは依然として混雑しています。

 現在は新型コロナウイルスの影響で、全国の高校の多くがオンライン授業を余儀なくされています。その際、同システムを使わないと授業に参加できません。そもそも時間割すら開けない深刻な状況です。

 今回のトラブルの原因として考えられるのは2つです。1つは同時接続数の問題です。同社のネットワークが100万人規模のユーザーをさばき切れていない可能性が高いです。

 2つ目はサーバーの処理能力の問題です。同社は一部報道の取材に対し、システムの効率化と処理を見直す方針を示しています。つまり、もともと処理能力が貧弱である可能性が高いと思われます。

 今回は新型コロナウイルスによる緊急事態であるため、仕方のない面もあるでしょう。全国の高校が休校になり、すべての授業をClassi上で行うことは想定していなかったのではないでしょうか。

 とはいえ、ゴールデンウィーク明けの月曜日(事実上の新学期スタート)の1限目に接続が集中することは容易に想像できます。コロナがあろうとなかろうと、学校の年間スケジュールの中で集中する日時は自明ともいえます。あまり使われないことが前提の準備しかできていなかったのではないでしょうか。やはり見通しの甘さは否定できないと思います。

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