『古畑任三郎』が描いた“SMAPの美しき友情”…お蔵入りジャニーズドラマを考えるの画像1
1997年の4月クールでフジテレビ系にて放送された、木村拓哉主演のドラマ『ギフト』(画像は、ポニーキャニオンより発売のDVD-BOX版ジャケット)

 新型コロナウイルスの影響でテレビドラマの新規撮影が困難となったため、テレビの世界では、各局がゴールデンタイムに名作ドラマを再放送するという異常事態が発生。また、それが意外にも高視聴率を稼ぎ、SNSで話題を集めるなどの現象も見られる。

 そんな流れを受けて、ウェブ上で「再放送してほしいドラマ」といったテーマのアンケートが実施されることも。2020年ともなると、さすがにこの手のアンケートで昭和のドラマがランキング上位に入ることはなく、名前が挙がるのはジャニーズ事務所に所属するタレントが出演した平成期の作品ばかりである。つまりこの30年間、テレビ界とジャニーズ事務所との蜜月関係から生まれた作品群が、多くの人の支持を集めてきたということなのだろう。

 しかし、そんなジャニーズ事務所関連ドラマのなかにも、観たくても観られない、絶対に再放送されない作品もある。再放送ドラマが熱いこの時期に、本稿ではあえて、そんな“封印作品”をクローズアップしたい。

木村拓哉『ギフト』は殺人事件への影響で封印に

 再放送されないドラマとして代表的なものに、木村拓哉の連続ドラマ単独初主演作『ギフト』(1997年/フジテレビ系)がある。木村演じる記憶喪失の青年が、「届け屋」という仕事を続けていくうちに記憶を取り戻していくというストーリーだ。この作品は、放送翌年の“ある事件”がきっかけで封印扱いになってしまったのである。

 というのも、栃木県でバタフライナイフを用いた殺傷事件を起こした13歳の少年が、「『ギフト』を観てカッコいいと思った」といった供述をしたからだ。バタフライナイフは、劇中で効果的な小道具としてたびたび登場していた。

 少年の供述が報道されると、東海地方で再放送されていた本作は途中で打ち切りに。以後、バタフライナイフを用いた少年犯罪が続いたこともあり、『ギフト』の再放送は皆無となり、長らくソフト化もされることがなかった。

 ただし、事件から長い時間が経ったことが考慮されてか、放送開始から22年後の2019年に、ようやくDVDとBlu-rayがリリースされたので、現在は視聴が可能である。

 同じように現実世界で起きた事件が原因で封印された作品に、元SMAPの草彅剛が大食いバトルのチャンピオンを演じた『フードファイト』(2000年/日本テレビ系)がある。

 2002年1月に愛知県で、早食い競争をした中学生がパンを喉に詰まらせて死亡する事件が発生。これによって、『フードファイト』は、再放送、ソフト化がされない作品となってしまう。その後、草彅がジャニーズ事務所を辞めたことで、ますます再放送が困難になったのではないだろうか(この問題については後述)。なお、『フードファイト』には、横山裕(現・関ジャニ∞)もゲスト出演していたり、主人公が飼っている九官鳥の声を木村拓哉が担当していたりと、ジャニーズファンには見どころがいろいろとある。

 現実世界との関連でいえば、昭和の作品だが、男闘呼組のメンバーだった岡本健一(Hey! Say! JUMPの岡本圭人の父親)が主演した『サーティーン・ボーイ』(TBS系/1985年)も、おそらく二度と観ることができないドラマだ。

 この作品は、大金を手にした中学生が豪遊しながらも派手な逃亡活動を展開するという物語で、1983年に実際に起った少年犯罪をモチーフとした内容だった。そのモデルとなった少年への配慮なのか、あるいは中学生の犯罪を描いた内容が倫理的にNGと考えられたのか、ソフト化はならず、再放送もされない封印状態になっている。

イノッチと瀬戸朝香が出会ったドラマの“問題点”

『終らない夏』(1995年/日本テレビ系)は、主演の瀬戸朝香と、のちに彼女と結婚することとなる井ノ原快彦(現・V6)が出会った作品である。この夫婦にとっては忘れられない思い出のドラマなのだろうが、残念ながらこれも再放送は絶望的である。

 なぜならその脚本が、紡木たくの名作マンガ『ホットロード』(2014年に能年玲奈主演で映画化)からのストーリー、人物の設定、台詞などの盗用があることが指摘され、大問題になったからだ。制作サイドは紡木たくに謝罪したものの、再放送やソフト化は行われていない。

 堂本剛(KinKi Kids)、松本潤(嵐)、亀梨和也(KAT-TUN)、山田涼介(Hey! Say! JUMP)と、歴代ジャニーズメンバーが主演を務めてきた『金田一少年の事件簿』(日本テレビ系)は、全作品が封印された訳ではないが、脚本の問題で二度と観られない回がある。それは、1995年にスタートした同作の記念すべき第1話「異人館村殺人事件」だ(堂本剛主演)。このエピソードは、脚本にケチがついた。島田荘司の小説『占星術殺人事件』からのトリックの流用が指摘されたことで、以後のソフト化の際は欠番扱いとなり、再放送もされなくなってしまったのだ。

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