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石徹白未亜「ネット依存社会の実態」

木村花さん急死…ごく少数が執拗に粘着する炎上の実態、いつでも逃げられる匿名の加害者

文=石徹白未亜/ライター
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 今、SNSをまったくしていない人のほうが少ないだろうし、誰でも見られる場所に発信をしている以上、一般人とて「見られる」対象になり得る。匿名掲示板サイト「5ちゃんねる」には「ネットwatch(通称ヲチ)」という板があるが、そこのコンセプトは「言動に迂闊なところのある素人を観察する」というものだ。

 各スレッドのタイトルを見ると「痛い育児ブログをヲチ」「【晒し】フリマアプリ」「着物界隈SNSの痛い人ヲチ」「エレガンス系ブログ・インスタヲチ」などで、このタイトルだけで雰囲気は察せられると思う。

 こちらも構造は木村さんのケースと同じで、「ハンドルネームや顔写真などを公開している、特定できる1人のユーザー」対「(大勢のように見えるが、おそらく実際は少人数の)いつでも逃げられる匿名ユーザー」という構図だ。

 なお、ネットwatch板ではウォッチ対象を直接誹謗中傷したりなど接触を持つのはルール違反としているが、罰則など当然なく、匿名環境なので、稀にだが本人に「突撃」をする人も出てきたりする。こういう人が1人いるだけで、対象者は自分がネットwatchスレで観察されているという、知りたくもない事実を知ってしまうのだ。

 こういったヲチスレッドを見ると「アンチとて、いないよりマシ」という考えはネットが普及する前の常識であり、今の時代にはそぐわないとも思う。SNSやブログや動画の発信で「食えるほど儲けられる」人など、ごく一握りだ。金にもならず、誹謗中傷にさらされるリスクのほうがよっぽど高い。

 しかし、SNSなどネットで発信をすることで承認欲求や所属欲求、自己顕示欲が満たされて気持ちいい、という快楽には強烈なものがある。さびしさを埋めるツールとして、ネットは日進月歩の進化を遂げている。これらを一度味わった人が「じゃあ、やめます」とするのも難しいことは、実体験としてよくわかる。ましてや、すでにフォロワーが大勢いる人が、少人数の中傷に対し、それまで積み上げてきたフォロワーという財産すべてを手放すのはとても難しいだろう。

 次回は、ネットの誹謗中傷への立ち向かい方や、手軽にできてしまう誹謗中傷の罪深さについて、検証したい。

(文=石徹白未亜/ライター)

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