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東大卒シスターが唱える幸せになるための「あきらめ」の見極め

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■「困難な時代」を生きる私たちへの渾身のメッセージ

東大卒シスターが唱える幸せになるための「あきらめ」の見極めの画像1
※画像:『あきらめよう、あきらめよう』(アスコム刊)

 いま、多くの人が、自分たちの未来について「不安」を持っています。

「自分や家族が、もし感染したらどうしよう」
「うちの会社は、これから大丈夫なのか」
「仕事が減ったが、暮らしていけるだろうか」

 健康に関する不安、経済的な不安。自分自身、家族、会社、仲間、社会――あらゆる場面に不安が蔓延しています。

 まさに「苦難の時代」なのでしょう。新型コロナウイルスが出現して以来、私たちの生活は激変しました。職場や学校に通う、買い物に行く、遊びに出かける……。そんな当たり前の行動がはばかられるようになり、自由が失われています。

■私たちは本当に不幸なのか?

 聖心会シスター、鈴木秀子さんは著書『あきらめよう、あきらめよう』(アスコム刊)で、こんな言葉を綴っています。

「こんなに頑張っているのに、誰も自分のことを全然認めてくれない」
「もっともっとお金がほしい」
「いい学校に入りたい、有名な会社に入りたい」
「私の言うことを子供が全然、聞いてくれない」
「病気がなかなか治らない」

 どんな人でも、何かしら不満を持っているものです。でも、本当に不幸なのでしょうか――。

 シスター鈴木は東京大学の博士課程を修了した文学博士で、スタンフォード大学で教鞭をとった経験もある人物。世界中にファンを抱え、88歳のいまでも世界各地で講演活動を行っています。

 シスター鈴木によれば、「不幸だと思うのは、『あきらめ』ができていないだけ」とのこと。「あきらめるなんて、後ろ向きでは?」と思うかもしれません。ですが、「あきらめこそ、人生を賢く生き抜く知恵」とシスター鈴木は話します。では、彼女のこの考えを、詳しくみていきましょう。

■「あきらよう」には2つの意味がある

 もともと「あきらめる」には2つの異なる意味があります。ひとつは「諦める」「投げ出す」「執着しない」という意味。もうひとつは「明らめる」と書きます。あまりなじみのない書き方ですが、仏教の世界で生まれた言葉で、「物事を明らかにする」「真理に達する」「つまびらかにする」という意味を持ちます。

「聖なるあきらめ」の第一歩は、現状を把握するための「明らめる」から始めます。すると、物事には「自分の力で変えられること」と「自分の力では変えられないこと」との2つがあるのだとわかります。自分で変えられることを見つけたら、さっそく変えてみてください。

 一方で、自分で変えられないことは「諦めて」みましょう。ムリに変えようと執着しても、自分も周りも疲れてしまうだけです。では、代わりに何かできることはないか、探してみましょう。探すコツは、目的を思い出すこと。何のためにその行動をとるのかを、あらためて「明らめる」のです。すると、いろいろな選択肢が見えてくるはずです。

「聖なるあきらめ」が大切になるのは、現実を受け入れたくないという執着が起きたときです。そんなとき、人はまるで目隠しをされたように、現実が見えなくなってしまいます。それが不幸の状態です。目隠しされていることに気づいて、自分の手で目隠しを外して(=明らめて)、現実に向きあう勇気が必要なのです。このとき、「聖なるあきらめ」が、とても頼れる存在になります。

 現実を受け入れるのは、きっとつらいだろうと思われるかもしれません。でも、目的がそもそも何なのかが「明らめる」ことで見えてくれば、モチベーションも上がってきます。同時に、「諦める」ことで、他の選択肢を探しやすくなります。

 シスター鈴木は私たちに呼びかけています。現在のように不安ばかりで、心が折れそうになっているときこそ、「聖なるあきらめ」は役に立つでしょう、と。さあ、あなたも「あきらめよう」と頭に思い浮かべてみてください。
(新刊JP編集部)

※本記事は、「新刊JP」より提供されたものです。

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