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「総理の“お言葉”伝えるべき」発言の三原じゅん子議員、ネット中傷対策検討PT座長に就任

文=編集部
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三原じゅん子氏公式サイトより

 米動画配信大手・Netflixやフジテレビなどが放送する恋愛リアリティー番組『テラスハウス』に出演していた女子プロレスラー木村花さん(享年22歳)が急逝したことを受け、SNSなどインターネット上での誹謗中傷の規制を強化する議論が過熱している。自民党も26日、ネット上の中傷や権利侵害への対策を検討するプロジェクトチーム(PT)を発足した。

 ところが、このPTの座長に就任したのは、これまでネット上のさまざまな発言で物議を醸してきた同党参議院議員の三原じゅん子氏(無派閥、神奈川県選挙区)だった。規制論議は、「自由な批評や批判、風刺」と「誹謗中傷」を線引きするという非常にセンシティブなテーマを抱えており、今回の政府与党の采配にネット上はざわついている。

三原氏「批判と誹謗中傷は違う」

 三原氏は25日、自身の公式Twitterアカウントに次のように投稿した。

「政治家として #批判(物事に検討を加え、判定・評価する事)は甘んじて受け止めますが、#誹謗中傷(他人への悪口、罵声等により名誉を毀損する事)は違います。付け加えるなら法的場面では誹謗中傷そのものではなくその結果としての名誉毀損、侮辱、信用毀損、業務妨害が罪に問われることになります。」(原文ママ、以下同)

 そして26日には、次のように投稿した。

「何度も書いていますが、批判と誹謗中傷の違いを皆さんにまず理解して頂く事が大切。

 まして政治批判とは検討を加え判定・評価する事です。何の問題も無い。ご安心を。しかし、政治家であれ著名人であれ、批判でなく口汚い言葉での人格否定や人権侵害は許されるものでは無いですよね」

 つまり「政治家であるかぎり、批判は受け入れる。ただし、法的場面での誹謗中傷は罰する」という主旨だ。だが今、議論の焦点になっているのは「何が誹謗中傷にあたるのか」「批判とは何か」という法律的な定義や規制を、誰が、どのように決めるのかという点だ。Twitter上では三原氏や自民党の方針に対して、次のような声が上がっている。

「何故こんなにも基本的な主張をしなければならないのか。老後2000万円問題で当然に安倍首相を批判した野党議員に対して『恥を知れ』といったり、安倍首相を絶対君主のように扱っている三原じゅん子氏はじめ、自民党が市民監視に前のめりだから。危機感しかない」

「ネットでの誹謗中傷対策が必要なのは与野党で一致するとこなので対応策には期しているが、国会の場で野党に恥を知れだの愚か者だの罵った三原じゅん子、広く月刊誌で“生産性のないLGBT”と差別を巻き散らかした杉田水脈みたいな人間を処分でなく称賛やら擁護する党が認定する“誹謗中傷”が怖いのよな」

「総理のお言葉をつたえるべき」

 そもそも三原氏はどのような議員なのか。過去の発言を改めて検証してみる。例えば、三原氏は3月14日、安倍晋三首相の会見を途中で切り上げた民放各局に対して、次のような見解を示している。

「今、総理の会見が終わりました。報道の自由は理解しています。

が、この緊急事態での会見にも関わらず民放ではスルー?連日ワイドショーで専門家という肩書きの方の言葉を伝えるより、総理のお言葉をつたえるべきでは?」

 この発言はTwitter上でも賛否を巡り、物議を醸した。「なぜ途中で切ったのでしょう!失礼ですよね!」という三原氏のコメントに賛同する声もあった一方、以下のような疑問の声も上がった。

「『お言葉』って…普通の会社でも外部から上司に電話があった場合は『さん』とか『役職名』をつけずに名字だけで『安倍はただいま外出中で、ご用件がございましたらお伝えいたしますが』と話すだろう? 謙譲表現の使い方も知らないのか?」

「なぜ?報道は、自由ですよ!NHKですら記者会見の途中で切り替えてしまいました。なんならNHKに最後まで『総理のお言葉』を放送するように言ったらどうですか?NHKも切り替えたくなる内容でしたよ!緊急に何を国民に伝えたいか全く分かりませんでした!」

「桜を見る会」の報道でモーニングショーを「侮辱」と批判

 また三原氏が考える「侮辱や誹謗」がどのようなものかがわかる事例もある。昨年11月12日放送の情報番組「羽鳥慎一モーニングショー」(テレビ朝日系)が、安倍首相主催の「桜を見る会」に三原氏の母親と叔母が招待されていたことを取り上げ、コメンテーターらが「いったいどういう功労があって呼ばれたんだろう」と疑問を呈したところ、三原氏は以下のように激怒した。

「この件は内閣府のルールに則って、招待された人が出席したまでです。しかしながら番組での二人の母への発言は許しがたい侮辱発言だと思います。厳重に抗議します!」

 自民党関係者は次のように語る。

「実際、今回の話はかなり慎重に進めざるを終えないとは思います。法規制を強化するにしてもちゃんと制度設計しないと、自分たちにとってもブーメランになる話ですから。舌禍事件を起こす先生は後をたちません。ただ、その辺を三原さんが理解しているかどうかは、正直、わかりません」

 センシティブな問題だからこそ、規制方針の策定には透明性と高い中立性が求められる。政府での今後の議論の推移が注目される。

(文=編集部)

BusinessJournal編集部

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