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マンガアプリ勝手にレビュー…「マンガBANG!」は『湘南爆走族』等ヤンキー系作品豊富

文=清談社
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iOS版「マンガBANG!」アプリの起動画面

 無料でマンガが読めるマンガアプリ。出版社が運営しているものや、出版社の垣根を超えて多ジャンルの作品が読めるものなど、アプリの種類は多岐にわたる。それぞれ課金しないと読めないと思われがちだが、広告収入ビジネスをメインにしているものも多く、ユーザーは基本的には無料でマンガを読むことができる。

 新型コロナ禍で家にいる時間が増えている昨今、マンガアプリを愛用している人も多いと思われるが、どうせ読むならもっとお得に読みたい、という人のために各マンガアプリを勝手にレビュー。今回は、「10000冊が無料で読める」と豪語するマンガアプリ「マンガBANG!」を使ってみた。

メダル、チャージ、コイン購入……マンガアプリの機能が全部入り!

「マンガBANG!」は、株式会社Amaziaが2014年にアプリサービスを開始した新興のマンガサイト。姉妹サイトに「マンガEpic!」というマンガ投稿サービスがある。

「マンガBANG!」で無料マンガを読む方法は、主に3つだ。

 1つは「メダル」を使う方法。「メダルで読む」コーナーに掲載されている作品は、アカウントに付与されるフリーメダルを使って読むことができる。毎日7時と19時に4枚ずつフリーメダルが付与されるので、合計8枚のフリーメダルを所有できる。すべてのフリーメダルを消費すると、8話分読み進められるわけだ。

 ただしフリーメダルは付与される度に枚数がリセットされるので、4枚以上は貯められない。しかし諦めてはいけない。メダルコーナーの作品には「CMを見て無料で読む」というものがあり、CM動画を見れば5回分のサービスが適用され、さらに5話分無料で読むことができるのだ。

 フリーメダル4枚を午前7時に獲得し4話分読み進めて、「CMを見て無料」で5話分読み進める。さらに19時になると新たに4枚のフリーメダルが付与されて4話消費。つまり、1日最大で13話分を読み進められる計算となる。午前7時の4枚を19時までに使い切るのがコツだ。

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8話は、一般的なマンガコミックスに換算すると1巻分相当。1日最低でも1巻分は読み進められる計算となる。

 また、フリーメダルとは別に、10枚の「SPメダル」が初期段階でユーザーに与えられる。SPメダルとフリーメダルは、読める作品は同じなのだが、SPメダルを増やすには指定のサービスに登録する必要がある。ムダなアプリやサービスを登録したくない人は、毎日フリーメダルとCM動画で読み進めるのがおすすめだろう。

 無料でマンガを読む方法の2つ目は、「チャージ」で読む方法。サムネイルの左上に「チャージ¥0」と書かれた作品が対象のサービスだ。1作品につき1話をチャージで読むことができる。24時間経過後、チャージが回復するので翌日には続きが読める。チャージは“1日1作品”ではなく、作品ごとに貯まるのが特徴。チャージ作品を1つ消費しても、別のチャージ対象作品を読むことができる。

ストアでコミックスの途中まで試し読みができる

 上記の「メダルで読む」と「チャージで読む」はアプリをダウンロードするだけで利用可能だが、メールアドレスとパスワードまで登録すると「ストア」が使えるようになる。このストアの利用が、無料マンガを読むための3つ目の方法となる。

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ストアのトップページ。下にスクロールすると無料コミックス特設ページが多数現れる。

 ストアではコインを使ってコミックスを購入し、時間制限ナシで何度も読み返すことができる。コインは1コイン100円換算。作品によって値段はまちまちだが、だいたい1冊5コイン(500円)ほどで購入できる。「え? お金かかるじゃん」と思われたかもしれないが、コミックスの途中までは無料で読めるキャンペーンを実施している。あくまで途中までだが、無料でマンガが読めるのは確かだ。

 お察しの通り「マンガBANG!」は、メダルやチャージ、コインなど、他社のマンガアプリに実装されている仕組みを総動員している。が、要素を詰め込みすぎて、むしろわかりにくくなっている感は否めない。もちろん、適当に興味がある作品をタップすればすぐに読めるが、初見では何が消費されたのかわからないまま読み進めてしまうだろう。実際、筆者がそうだった。

 いざマンガを開くと、まず中央に広告が表示される。読んでいる最中、広告は画面下に表示されるので邪魔というほどでもない。広告内容もゲームや転職サイトが多く、エロ系広告が表示されないのは女性にはありがたかった。

 縦スクロールにも横スクロールにも対応しているので、ユーザーが使い慣れている方法でマンガのページをめくれるのは好印象。そのほか、読みにくい部分はピンチアウトでズームでき、ページもさくさくめくれるので、マンガ本編は非常に読みやすかった。チャージは翌日の回復まで待つ必要があるが、メダルの場合は「次の話を読む」というボタンがすぐに出てくるので先に進みやすい。

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向かって右の「ストアで購入する」を選択すると、コミックスの購入ページに飛べる。

 ストアで無料キャンペーン中のコミックスを読む際は、自分の本棚に読みたいマンガをダウンロード。キャンペーン期間中は、本棚に入れた作品を何度も読める。

 ストアのコミックス無料キャンペーンでは、「週刊少年ジャンプ」(集英社)の準新刊や今期放送のドラマ、アニメの原作マンガなど、人気作も多い。第1巻の途中までは無料の作品も多く、コミックスの購入を迷っている作品の試し読みには最適だろう。

『湘南爆走族』などヤンキー系マンガが多すぎる

 ただし無料マンガのレパートリーについては、少々偏りを感じる。ホーム画面に表示される「スタッフのイチオシ」作品は『新宿スワン』(講談社、「週刊ヤングマガジン」にて連載)、『湘南爆走族』(少年画報社、「少年KING」にて連載)など、ヤンキー系マンガのサムネイルが並ぶ。初見の際には、「ヤンキー系マンガしか置いていないのか……?」という印象を受けたほどだ。

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アウトロー系マンガがズラリ。

 ヤンキー系マンガ以外を読んでみても、ホーム画面では強い意志を持ってヤンキーマンガを勧めてくるので、ユーザー個人の好みとおすすめは紐付いていないのかもしれない。ちなみに、恋愛・ラブコメカテゴリーに、青年マンガの『女子高生に殺されたい』(新潮社、「コミックバンチ」にて連載)が入っていたので、ジャンル分けはそこまで精巧ではなく、かなり独特なレパートリーになっているような気がする。

 無料マンガアプリでは「メダル・チャージで読めるのはここまで!」など、無料で読める範囲に制限があるケースが多い。しかし「マンガBANG!」は、メダルやチャージだけで最終話まで読める作品が多いように感じた。なかには有料モノもあるのかもしれないが、筆者が確認した範囲では、すべてメダル、チャージのみで最終話まで読み進められた。無料で最終話までたどり着けるケースは他アプリでも決して多くはなく、かなりお得ではないだろうか。

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スタッフイチオシの『湘南純愛組!』(講談社、「週刊少年マガジン」にて連載)も、メダルのみで最終話まで読むことができる。

 使用方法の煩雑さや無料作品の偏りなど微妙な面はあるものの、マンガの読みやすさや無料で最終話まで読めるなどメリットも感じられた。現時点では、ヤンキーマンガ好きに文句なしでおすすめのアプリだといえよう。

清談社

清談社

せいだんしゃ/紙媒体、WEBメディアの企画、編集、原稿執筆などを手がける編集プロダクション。特徴はオフィスに猫が4匹いること。
株式会社清談社

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