LIXIL、創業家・潮田前CEO路線を全否定…負の遺産を一掃、「攻め」の経営体制整うの画像1
リクシル本店ビル(「Wikipedia」より/Rs1421)

 LIXILグループの最高経営責任者(CEO)に瀬戸欣哉氏が復帰して1年。創業家の潮田洋一郎前CEOとの対立の火種となっていたイタリア外壁材子会社、ペルマスティリーザを米投資会社アトラスにようやく売却した。売却額は非公開。ペルマは11年、潮田氏が主導して約600億円で買収した。家庭用が中心のLIXILグループは、ペルマが手掛けるカーテンウォールなどビル関連事業を思ったように伸ばせなかった。瀬戸氏は17年に中国企業への売却を決めたが、対米外国投資委員会(CFIUS)から承認が得られず見送られた。

 経営方針をめぐって潮田・瀬戸の両氏は鋭く対立し、瀬戸氏は18年10月にCEOを解任された。その後、19年6月の株主総会を経て瀬戸氏が復帰した。売却計画を進めていた瀬戸氏が社長兼CEOに返り咲いたことで、ペルマの売却がようやく実現した。

 LIXILグループの2020年3月期連結決算(国際会計基準)は最終損益(非継続事業のペルマを含む)が125億円の黒字(19年3月期は521億円の赤字)だった。黒字になった主因はペルマの関連損失が182億円(同777億円)に縮小したことだ。買収時ののれん代やペルマが持つ資産の減損損失が減った。

 米企業に売却予定のペルマを除いた継続事業ベースの業績も公表した。売上高にあたる売上収益は微増の1兆6944億円、事業利益は7.5%増の585億円、当期利益は12.0%増の319億円だった。ハウジング事業の採算が価格改定や生産の効率化により向上した。21年3月期予想は「未定」とした。新型コロナによる部品供給の滞りは解消したが、世界各地のロックダウン(都市封鎖)などの影響が見通せないためだ。

 メガバンク3行と総額1300億円の融資枠を設けた。3月末の現預金は958億円と前年同月比で32%減少。月商の0.7カ月分に当たる。一般的に安全とされる月商1カ月分を下回ったこともあり、融資枠(コミットメントライン)を設定した。

LIXILビバも売却

 LIXILはホームセンターを運営する上場子会社、LIXILビバ(東証1部)を売却する。ホームセンター中堅のアークランドサカモト(同)が6月10日~7月21日にTOB(株式公開買い付け)を実施。LIXILグループ以外の株主から1株2600円で買い付ける。ビバの上場廃止後、LIXILグループはビバ株(53%、2336万株を保有)を1株2423円で売却し、566億円を得る。アークランドによる全体の買収総額は1085億円となる。LIXILグループはホームセンター事業から撤退し、本業の住宅設備事業に経営資源を集中する。

 LIXILビバは1977年、旧トステム系のホームセンターとして設立された会社が前身。業界再編を経てLIXILグループの子会社になった。「スーパービバホーム」を東日本を中心に約100店展開。プロ用建材で強みを発揮してきた。

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