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フジと産経新聞、世論調査で不正発覚…テキトー&デタラメな実態、揺らぐ調査結果の信頼性

文=編集部
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「十数年前までは各紙とも『世論調査部』がしっかり機能していたと思います。この部署では選挙予測なども行うので、最終的に本社の政治部として与党や首相番などに栄転することもしばしばありました。当然、社員だけで有権者すべてに電話をかけたり、直接訪問することはできないので、連絡員として社に常駐しているアルバイトや、何度も世論調査の経験のある大学生アルバイトを使い、記者の統括のもと調査を行っていました。

 しかし近年、電話調査そのものが非常に難しくなっています。20代は相手先不明の着信があっても電話にでません。高齢者も振り込め詐欺や営業電話を警戒して、固定電話に出ない傾向が高まっています。 最近の大学生は電話をかけること自体が苦手なことも多く、世論調査を1回経験すると2回目は仕事を受けない例も増えていました。その結果、経験のある調査員を自力で集めるのが難しくなっていったのです。

 その上、統計学的に年齢や家族構成、地域など偏りが極力出ないようにしなければならないこともあり、サンプル収集は難しく、以前は1日、2日で終わっていた調査が長期化していました。現場は恒常的な人手不足な状況なので、調査が長引けば他の業務に差し障ります。その結果、新聞各社は大学と合同で世論調査専門の会社をつくったり、今回の産経とフジテレビのように調査会社に丸投げしたりするようになったのです。

 読売新聞は早稲田大学と合同で調査を実施していますし、毎日新聞は今年4月に社員OBと埼玉大学で世論調査専門会社『社会調査研究センター』を設立しました。大学を抱き込めば単なるバイトではなく、授業や教育の一環になります。学生たちも容易に辞めることができなくなり、社の上層部は容易に人員確保ができると考えたようです。

 ただ世論調査の外注に対しては、社内で疑問の声もたくさん上がっていました。上がってきた数字のファクトチェックができないからです。社内で実施していた時は、社員や記者が大学生を直接監督していたので、ノルマの管理や電話をしていなかったり、数字をでっちあげたりするのをチェックすることができました。新聞業界への信頼はずっと右肩下がりです。部数の落ち込みもあって、経営が厳しいことはわかりますが、報道機関の屋台骨を支える部署にはしっかりお金をかけるべきだと思います」

世論調査のテキトーな現場

 テレビ局や新聞社の経営悪化や人手不足があって、世論調査を担当する部門が合理化される傾向にあることはわかった。大変な業務であることもわかるのだが、果たして自分たちが楽をしたいからといって、そんな重要な仕事を外注の他社やアルバイトに丸投げしてもいいのだろうか。

 実際に世論調査の現場はどのような雰囲気で行われているのか。大学生の頃に世論調査のアルバイトをしたことのある人物は次のように語る。

「私がやっていたのは戸別訪問形式の調査で、会社から渡された訪問先リストをもとに住宅を一軒一軒訪問して質問項目に答えてもらうというものでした。平日の昼間は不在の住宅も多く、全然はかどらないことも多いのですが、会社からはノルマを課せられているので、回答者数が少ないと怒られる。途中から面倒になって、適当に自分で回答を書いたりしていましたよ。その経験から、世論調査なんてデタラメだと思っています」

 電話や直接訪問での世論調査という在り方自体が、もはや時代にそぐわなくなっている可能性もある。世論調査のあり方そのものを抜本的に考える時期にきているのかもしれない。

(文=編集部)

 

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