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川端理香「惑わされない! 栄養と食の本質」

便秘、腸にガスたまる…が解消!避けるべき4つの食品 小麦粉、100%果物ジュース

文=川端理香/管理栄養士
便秘、腸にガスたまる…が解消!避けるべき4つの食品 小麦粉、100%果物ジュースの画像1
「Getty Images」より

 緊急事態宣言が解除されましたが、以前ような生活にはまだ戻れないのではないのでしょうか。ただ、政府が「新しい生活様式」を公表したように、もしかしたら今後は、今まで当たり前だと思ってきたことがそうではないことに気づくきっかけになるのかもしれません。

 その一つが食事です。「甘いものがやめれない」「毎晩お酒を飲む」「ついつい食べ過ぎてしまう」など、もうこれは改善したくてもできない、自分にとっては食習慣や嗜好なのだと受け入れていたことはありませんか? また、「かぜをすぐひく」「暑さに弱い」「お腹をこわしやすい」など体質と思ってきたこともそうです。この新型コロナウイルスのために何かしらの生活行動が変わったのならば、これらのことも変えられるタイミングになるかもしれません。

 さて、今回は「FODMAP食」のお話です。ここ数年は、腸内細菌がよくメディアにも取り上げられています。便の中には何憶もの菌がいて、その菌の種類などによって便の状態が変わるだけでなく、病気や感情にも影響しているのではないかというデータもあります。そのため腸内環境をよくするために、発酵食品や食物繊維が多い食品を食べることが勧められてきましたが、こういったものを食べても便秘もしくは下痢やお腹が張ったりする人もいます。日本では過敏性腸症候群で10人に1人が悩んでいるといいますが、この症状を改善するために「FODMAP」が用いられることがあります。

 FODMAPとは、腸内で発酵しやすい糖類(発酵食品・オリゴ糖・二糖類・単糖類・ポリオール)のこと。この糖類を含む食品をまとめると以下のようになります。

【FODMAPが多い食品】

 小麦(パン、うどん、ラーメン、ケーキ、クッキー、シリアルなど)、大麦、ライ麦、サツマイモ、サトイモ、ごぼう、セロリ、ゴーヤ、ねぎ、たまねぎ、カリフラワー、さやえんどう、らっきょう、きのこ、りんご、すいか、柿、もも、ナシ、グレープフルーツ、ドライフルーツ、100%ジュース、ひよこ豆、レンズ豆、大豆、乳製品、アイスクリーム、プリン、キムチ、はちみつ、果糖ぶどう糖液糖、高果糖液糖

 医師から過敏性腸症候群の診断を受けた場合に、このFODMAPを避けた「低FODMAP食」を取り入れると、約75%の症状が軽減されるという報告もあります。

避けてみるべき4つの食品

 過敏性腸症候群と診断されなくても、便秘や腸にガスがたまりやすい方は、一度このFODMAPの中から、「小麦粉」「ドライフルーツ」「100%果物ジュース」「甘味料の果糖ぶどう糖液糖・高果糖液糖」の4つを避けるようにしてみてはどうでしょうか。

 まず小麦粉です。これは主食のパンやうどんなどの麺類や、クッキーなどの洋菓子、カレーやソースなどでも使われることがあります。グルテンフリーを実践している人は、すでに小麦粉製品を摂るのをやめているかと思いますが、これによってお腹の調子が良くなるだけでなく、ダイエットに成功したというのはよく聞く話です。このグルテンフリーはセリアック病でない場合は実践する必要はないといわれていますが、それでもトップアスリートのなかには、「グルテンフリーを実践するとお腹まわりがすっきりする」「体脂肪が落ちる」「身体が重いなどの変な感覚がなくなる」などという理由で、グルテンフリーを実践する人もいます。

 もちろん小麦粉を含む食品は多いので、それを避けると主食の選択肢が少なくなり、摂取エネルギーが抑えられダイエットにつながることもありますが、こうしたトップアスリートの行動にはFODMAPも影響しているように感じます。

 ドライフルーツに関しては、糖質が多いものの、カリウムや鉄などのミネラルや食物繊維が多いので美容や貧血予防の目的で摂っている方もいますが、それほど効果がないと感じるのであれば、一度やめてみましょう。

 そして100%果物ジュース。これも果物の代わりにビタミン補給で摂るのはやめてみましょう。果糖ぶどう糖液糖もそうですが、この果糖が大腸で発酵されて悪さをすることがあるのです。果糖ぶどう糖液糖は、これから暑き季節になると飲みたくなるドリンクに含まれています。また、甘いお菓子やちくわなどで砂糖の代わりに使われることが多く、スポーツドリンクなどでも使われていることがあります。

 この自粛生活で体重が増えたり、お腹の調子が悪くなってしまった方は、ぜひお試しください。腸の環境は免疫にも影響します。この新型コロナウイルスで免疫力をアップするための食品や食事が注目されましたが、自分に合うのを見つけること。その一つが今回のFODMAPの考え方です。

(文=川端理香/管理栄養士)

川端理香/管理栄養士

川端理香/管理栄養士

昭和女子大学非常勤講師。2004年アテネオリンピック「VICTORY PROJECT」チーフ管理栄養士、08年北京オリンピック委員会強化スタッフ。JリーグやVリーグ、プロ野球、プロゴルフ、ラグビーなど多くのトップアスリートをサポート。著書多数。一般を対象にした講演などの食育活動や執筆、レシピ開発、企業の栄養アドバイザーも務める。


川端理香オフィシャルブログ

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