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くら寿司の平日限定ランチが感動のコスパ!吉野家はW定食がヒット…格安ランチ戦争が過熱

文=ますだポム子/清談社

 こうした「組み合わせ」で新たな魅力を生み出したチェーン店のひとつが、牛丼の吉野家だ。

「吉野家が今年の1月29日にブラッシュアップした『W定食』は、組み合わせによってターゲットを広げた商品といえるでしょう。『W』とは、2種類のメインメニューを組み合わせられることから名付けられていますが、2種類のうち1種類は『牛皿(牛丼のアタマ部分)』に固定してある点も、仕入れを乱さないという観点から画期的といえます」(同)

 牛丼チェーン店なので、牛丼が看板メニューなのは当たり前。しかし、それでは牛丼にさほど興味を持たない新規の客層には訴求しづらい。そこで、さまざまな客のニーズを満たすために、「牛カルビ」「牛カルビ生姜」「から揚げ」「豚生姜焼き」「鯖みそ」「炙り塩鯖」の6種類と牛皿を組み合わせるW定食が誕生したわけだ。

 吉野家の主なターゲットはビジネスパーソンや独身男性で、多くはランチタイムに利用する。新型コロナウイルスの影響もあり、好調だった前年同時期と比べて今年2~3月の売り上げと客数は芳しくないが、客単価の伸びはすさまじい。

「W定食が始まったのは1月末からですが、2月の客単価は対昨年比で114%と大幅にアップしており、多くの人が『組み合わせられるメニュー』を魅力的に感じていたことがうかがえます。『牛丼は食べたいけど、それだけだと味気ないな……』と考える人は意外と多く、ブラッシュアップされたW定食はそうした層の需要にピッタリだったわけです」(同)

 既存メニューを組み合わせるだけで販促や客層を広げる効果を持つ、格安ランチ。しかし、ビジョンが曖昧でターゲットへのアピールが弱いと、ランチタイムの客数は伸びるものの、全体の売り上げや客単価は下がってしまうという。

「今は、どの飲食チェーンもおトクなランチメニューを用意し、いわば『格安ランチ戦争』が起きています。この戦いを制するのは、ランチが自チェーンにもたらす効果を具体的に思い描くことができていて、そのビジョン通りの販促ができる飲食店ではないでしょうか」(同)

リンガーハットのランチ戦略は成功か?

 長崎ちゃんぽんの専門店・リンガーハットを例に挙げてみよう。リンガーハットは19年8月1日よりランチメニューを改定し、「リンガーランチ」という格安ランチを始めた。しかし、同年9月~20年2月まで、対前年比で客数は上回っているものの、売り上げと客単価は下回っている。

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