三反園氏に勝てる可能性があるのはその2人だから。他の方は準備が遅れていた。2人ともラ・サール高から東大卒で官僚出身なのだから、2人が同時に出れば三反園氏が漁夫の利を得るくらいのことはわかるはずだ。政治は主張さえしていれば良いというものではない。ベストな選択ができなければ、次にベストな選択をするのが基本だ。新型コロナ後、日本社会は大きな変革を迫られる。そんな大変な時期に、政策合意を反故にするような、平気でウソをつく人をリーダーにしておくわけにはいかない。この4年間、情けない人が知事になってしまったなあという思いしかない」

 言葉の端々から、三反園氏に裏切られたとの思いが滲み出る。川内議員は三反園県政の4年間をこう評価する。

「今回の国体への対応(年内実施を断念)を見てもそうだが、何もしてこなかったのではないか。川内原発に関していえば、九州電力の言いなりだ。もし私がマネジメントできる立場なら、大規模集中電源から小規模分散型に転換し、20世紀型の経済モデルから脱却することにより、経済合理性が高まることをていねいに協議する。今回の知事選は鹿児島のエネルギー政策を議論するよい機会になればいい」

選挙法違反? 三反園氏をめぐる疑惑の数々

 自民党の鹿児島県連が5月、県知事選の対策会議に出席した地元県議37人に1人あたり30万円の現金を手渡していたと複数のメディアが報じている。公職選挙法は票のとりまとめを依頼して金銭を配ることを禁止しているが、県連は「調査活動費で、選挙がらみの支給ではない」と説明した。しかしながら、受け取った県議は果たしてどう感じたか。後日、その現金を返還した県議もいた。

 いかがわしい話はほかにもある。地元紙の南日本新聞によれば、三反園氏から鹿児島県内の首長数人に、選挙協力依頼の電話があったという。問題は、三反園氏が電話の際に、地元から県に要望されていた公共事業を挙げながら話をしていたという点だ。本当だとすれば、脅しのようなものである。

 公職選挙法は特別職を含む公務員が地位を利用して選挙運動することを禁じている。三反園氏は6月20日、「電話も依頼もしていない」と否定していたが、翌日になって一転、電話をかけたことを認めた。集票の意図はなかったと弁明し、「自分の思いを伝えるために」電話をかけたという。

 これでは「ウソつき」との批判も免れないのではないか。テレビ局のコメンテーター出身でありながら、マスコミ対応は苦手らしい。

(文=横山渉/ジャーナリスト)

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