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木村隆志「現代放送のミカタ」

ドラマ『M』放送再開後に田中みな実の見せ場が急増でスピンオフ番組も…実質Wヒロインに

文=木村隆志/テレビ・ドラマ解説者、コラムニスト
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ディープキスとスピンオフの意味

 そして、主人公のアユ以上に注目を集め、「もう一人のヒロイン」となっているのが、マサの秘書を務める姫野礼香。第1話からオレンジ眼帯と狂気じみた言動でインパクトを放っていたが、放送再開後は礼香の出演シーンが明らかに長くなっている。

 第5話で、礼香を演じる田中みな実は、三浦翔平、白濱亜嵐とのキスシーンがあり、なかでも白濱とは10秒を超えるディープキス。白濱が「僕、食べられてると思った」と笑ってしまうほどの濃厚なキスで視聴者の度肝を抜いた。このあたりの撮影はコロナ禍が深刻化する前のようだが、今ではめったに見られない濃厚接触シーンだけに、制作サイドは「してやったり」の心境だろう。

 それ以外でも礼香はアユやマサの出没する場所に現れ、恐怖というより笑いに近い怪しげな姿を見せている。もともとスポット的に登場させる脇役のはずが、主役以上に見せ場の多いキャラクターになったのは、田中みな実の勢いであるとともに、スタッフたちが話題性重視の方針に振り切ったことの証だろう。当然ながら、礼香が目立つドラマになるほど、原作や浜崎あゆみのサクセスストーリーからはかけ離れていく。

 さらに、6月27日24時5分からスピンオフ『L~礼香の真実~』がABEMAプレミアム会員限定配信されることが発表された。こちらは礼香の秘められた過去に迫る物語で、「なぜ異常なまでの執着心を持ち、愛のためなら手段を選ばない女性になったのか」が描かれるという。

 地上波の第6話放送直後に、『スピンオフ「L~礼香の真実~」徹底紹介!』というPR番組が放送されることも含め、スタッフたちは「オリジナルキャラクターの礼香と人気絶頂の田中みな実を飛び道具として活用するだけでなく、ダブルヒロインのように遊び尽くそう」と思っているのではないか。

 鈴木おさむは礼香について、「ぶっ飛んでいけばいくほど、切なさが際立つ」と語っていた。ただの狂気じみた女で終わるのか、それとも涙を誘うシーンがあるのか。最後までアユやマサと同等以上にネット上をにぎわせてくれるはずだ。

主演・安斉かれんは「ヘタ」「大根」なのか

 最後に触れておきたいのは、主演を務める安斉かれんの演技。ネット上には「ヘタ」「大根」などの声が飛び交っているが、当作は「ドラマ初挑戦の安斉がどう成長していくのか」を楽しむドキュメンタリーでもある。

 また、鈴木おさむが「イメージして書いた」という大映ドラマ『スチュワーデス物語』の主演女優・堀ちえみも当時は同レベルだったため、安斉もそれに合わせてスタートしたのかもしれない。

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