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「1日1食+夜に間食」で体重管理するカロリー計算ダイエットに医師が太鼓判を押す理由

文=中西厚/ライター
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「gettyimages」より

 新型コロナウイルスの影響により自宅で過ごす時間が増えた人のなかには、通勤などでの移動でカロリーを消費することもなく、手の届くところに常に食べ物があることも相まって、体重を増やしてしまった方も多いのではないでしょうか。

 私も勤務先が休業となり自宅にこもる時間が増えて、2週間で1kgほど体重が増加してしまいましたが、あわてて以前取り組んでいたダイエット法を始め、1カ月弱で元の体重である67kgに戻すことができました。また、昨年は72kgまで増えた体重を4カ月ほどで67kgまで落とすことにも成功していますが、その方法について解説してみましょう。

 私が行ったのは、シンプルに「1日の消費カロリーが摂取カロリーを上回るようにカロリー計算する」という方法です。目標は、無理をせず1カ月で1kg前後落とすこと。1年継続できれば10kg以上の減量になるので、これで十分だと思います。

 1カ月で5kgほどの目標を設定する人も多いですが、これは現実的ではないでしょう。体重1kgあたり7200kcalと言われているので、1カ月で5kgとなると3万6000Kcal、1日あたり1200kcalを減らさなくてはならない計算となり、厳しい食事制限が必要で継続は難しいと思われます。

 その上、栄養状態も悪くなって、体力が落ちてあらゆるパフォーマンスが低下してしまいますし、目標を達成して元の食生活に戻れば、過度なカロリー制限による筋力と基礎代謝の低下により、あっという間にリバウンドするでしょう。

 40代男性の私は173cm・68kgなので、1日の消費カロリーは低く見積もって2200kcalと推定しました。対して、摂取カロリーを1日2000kcalとすると、1日200kcal減=1カ月で6000kcal減。これを目標にすると、1カ月で1kg弱の減量ができる計算になります。

 この目標を達成するためには、私の場合1日3食では必ずオーバーしてしまいます。一旦食事を口にすると、食の誘惑に勝てず、1食あたりの目標摂取カロリーを設定しても、どうしても守れませんでした。そこで、私は「1日1食+α」を実践しました。

「いかにも不健康な感じで太っている」人たち

 1日1食ダイエットは、数年前より、医師を中心として紹介され始め、書籍も多数出版されていますが、そこで共通して言われているのは「今の日本人は食べすぎ」ということです。空腹感をさほど感じていなくても、1日3食を義務のように食べている人も多いのではないでしょうか。私の知人の医師も、このように話しています。

「食べすぎは万病のもとです。太るのはもちろん、胃腸が食べ物を処理するだけで手いっぱいになって休まらないので、本来の機能を損ない、体調不良にもなりやすいです。今まで多くの患者さんを診てきましたが、やはり病気になりやすい人、病気が悪化してしまう人は太っていることが多く、それがまた、いかにも不健康な感じで太っているんです。肌つや、顔色などを見ているとわかります。彼らはカップラーメンやコンビニ弁当、あと砂糖の多いジュースなどを、栄養なんか気にしないで食べているのかな、という感じがしますね」

 私は40代になってから70kg以上の体重が慢性化していましたが、この話を聞いて他人事とは思えず、今後「いかにも不健康な感じで太っていく自分」を想像してしまいました。やはり、食生活を改善しないと体型だけではなく今後の健康にもかかわってくると思い、食生活の改善を決意した次第です。

 具体的な方法は、基本的には朝食と昼食を軽く済ませた上でカロリー計算するだけです。まず朝食、私の場合は栄養バランスも考え、グラノーラ50gに牛乳150mlをかけて300kcalほどを摂取することが多いですが、グラノーラやコーンフレークに入っているオーツ麦は栄養価が高く、個人的に1日1食+αを実践するにあたって、不足する栄養素を補給するのに必須と感じています。

 そして、昼食も300kcalほどに抑えます。私はピーナッツが好物なので、栄養価が高いこともあって昼食代わりに食べることが多いです。昼食を抜くのは難しいと感じる方も多いと思いますが、人間は仕事や遊びなどで何かに集中しているときは意外に食欲を我慢できるもの。新作ゲームが出て、何時間も寝食を忘れてプレイした経験がある人もいるのではないでしょうか。

 そういった「集中している時間」の食事を軽食で済ませることで、1日の摂取カロリーは大幅に抑えられます。ただ、ゲームなどとは違い仕事中はストレスも多く、そのはけ口においしいものを、と考える人も多いでしょう。そこで、夕食は自分の大好きな満足のいくものにすることが大切だと考えます。

 つまり、夕食の満足度を上げることで、昼食をたっぷり食べたいという誘惑を抑える作戦です。たとえ誘惑が強くても、夕食が「本当に自分が食べたいもの」であれば、辛抱して楽しみをとっておこうという気になれるでしょう。

 夕食で好物を食べるのが難しい場合、夕食後に自分の大好物を食べるのもいいでしょう。1日2000kcalを目標にするならば、朝食300kcal、昼食300kcalで済ませた場合、夕食に1000kcal摂取しても、食後の楽しみに400kcal残っている計算になります。

 夕食後の間食、特に就寝前の間食は太るので注意すべきという意見も多いですが、ここで目指すのは、あくまで「1日の消費カロリーが摂取カロリーを上回るようにカロリー計算する」ことなので、それ以上の細かいことを求めません。なぜなら、あれこれ気にすると減量のストレスが大きくなるからです。夕食後の間食については、就寝の直前だけを避けて存分に楽しみました。

 1食しっかりいただく時間は夕食に限らず、各々の生活スタイルに合った時間でかまいませんが、一般的に家族や会社の同僚などと食事を摂るのは夕食であることが多いので、ここでは夕食をおすすめしました。

 また、カロリーが低いものであってもジュース類を控えることも必要でしょう。私は冷たい水が好きで1日2リットルほど飲んでいますが、もっともいいのは白湯を朝一番に飲むことで、腸内浄化と便通改善になります。また、どうしても食欲を抑えられないときは、食前の30分に炭酸水を300mlほど飲むとお腹を膨らませてくれるので、食事の量を無理なく減らすこともできます。

「朝にグラノーラと牛乳」が良い理由

 前出の医師に、私のダイエット方法と4カ月で5kgの減量に成功したことを伝えると、以下のような返答がありました。

「まずは、朝にグラノーラと牛乳というのがいいですね。栄養が豊富なのはもちろんですが、グラノーラは糖質が多いので、少ないカロリーでも日中の活動のためのエネルギーになってくれますし、固いのでよく噛むことにもなり、満腹中枢を刺激するので昼食を減らすことにもつながるんです」

 ダイエットにとかく嫌われがちな糖質は活動のために必須なエネルギーなので、過剰な削減は危険です。なので、私が朝食でグラノーラを摂取することは、カロリーは抑えても日中の活動のためのエネルギーは確保できるので合理的、とのことでした。

 続いて、夕食とその後の間食でたくさん食べるのはどうなのかと質問してみると、以下のような返答でした。

「寝る前じゃなければ大丈夫ですよ、カロリー計算されていて、カロリー過多になっていなければ、太ることはありません。ただ、早食いは避けたほうがいいですね。血糖値が急激に上がって、インスリンが多く分泌されると、同じ摂取カロリーでも脂肪に変わりやすくなってしまうんですよ。やはり、よく噛んで栄養をじわりと吸収させるのがいいですね」

 よく噛むことがダイエットの効果を高めてくれるとなれば、1日1回のメインの食事をより味わうためにも、噛む回数は意識したいものです。

 この方法を実行するにあたって、なるべく正しく行いたいのがカロリー計算です。1日単位で達成できなくても、1週間単位での達成を考えればいいでしょう。なぜなら、摂取したカロリーが脂肪になるには4日ほどのタイムラグがあるので、その間に摂りすぎてしまった分を抑えれば問題ないからです。

 たとえば、飲み会などで1日3000kcal摂取してしまったならば、翌日を1500kcal、さらに翌日も1500kcalとして、3日で6000kcalに抑えれば1日平均2000kcalとなり、余計なエネルギーの蓄積は避けられます。

 この方法は、摂取カロリーを1日の必要カロリーより200kcal減らすだけなので、体重の減少が感じられるまで1週間ほどかかると思いますが、結果が出ないからといってあきらめてはなりません。最初の数日はなかなか体重が減っていかず、効果がないと思うかもしれませんが、排泄量は明らかに減るはずで、今までどれだけ無駄なエネルギーを摂取してきたか実感するはずです。

 同時に、少しずつお腹がすっきりしてくるのを感じると思います。こうなったらしめたもので、あと数日すれば体重は確実に減る態勢に入り、日に日に体重の減少を実感できるはずです。ここまで10日ほどかかりますが、一旦落ち始めれば継続へのモチベーションも上がってくるでしょう。

「空腹になったら食べる」だけでもOK

 1カ月で1kgの減量を目標としたにもかかわらず、減少幅が0.5kgの場合、1日の消費カロリー、もしくは食べたもののカロリー計算がずれていることが原因です。その場合は1日の摂取カロリーをもう少し落とすか、ウォーキングなどの運動でカロリー消費する、筋トレで筋肉量を増やして基礎代謝を上げる、といった方法がおすすめです。

 もし、明らかに摂取カロリーが消費カロリー以下なのに効果が出ないという場合は、糖質中心の食事になっている可能性もあるでしょう。糖質を摂取すると血糖値が上がり、膵臓からインスリンが分泌されます。これは血中の糖分を脂肪に変えてしまう働きがあるため、糖質を摂りすぎると摂取カロリー以上に脂肪がたまりやすいと言われています。

 この減量はカロリー計算が基本ですが、栄養バランスについても気を配りたいものです。特に1日1食+αなのに糖質が過多になっていると、必要な栄養素が不足し、体調不良や虚弱体質にもつながってくるので、カロリーを抑えているわりに体重の変化がない、あるいは減少幅が小さいという場合は、栄養バランスを見直す必要があるでしょう。

 そのため、栄養素も記録できるダイエット支援アプリがおすすめです。これはいくつもリリースされており、日々食べたものを記録するだけで、カロリー計算はもちろん、糖質を摂りすぎていないか、ビタミンなどが不足していないかが一目瞭然なので、これで栄養管理をすれば、ダイエットだけではなく今後の健康にもつながってくると思います。

 細かいことは難しいな、という人は、まずは1日3食という固定概念を捨てて「空腹感を感じたときに食事をする」ことからスタートするのもいいでしょう。空腹な時間は胃腸が適度に休まるので、本来のパフォーマンスを発揮しやすくなり、ダイエットだけではなく健康にもつながるのです。

 気をつけたいのは、運動強度が高い人や成長期の子どもにはおすすめできないこと、持病がある人は医師に相談してから始めたほうがいいことです。自分の体に合わないダイエットで体を壊してしまっては、元も子もありません。

 最後に、前出の医師からの助言をひとつ。

「最初は無理しなくていいですよ。ほんの少しずつ減らして、なるべく空腹感を感じてから食事をすること、これだけで体調の変化は感じられるはずです。体重も微妙ながら落ちていくはずですから」

 何事も無理は禁物です。これを読んだ方々が、無理のない健康なダイエット生活を始めていただければと願います。

(文=中西厚/ライター)

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