ほっともっと、新型コロナ下で復調の兆し→大黒柱のやよい軒が低迷、全社業績は悪化の画像1
ほっともっとの店舗(「Wikipedia」より/Kuha455405)

 不振に喘いでいた持ち帰り弁当店「ほっともっと」が、新型コロナウイルスが感染拡大するなかで息を吹き返している。ほっともっとの既存店売上高は、4月が前年同月比1.9%増、5月が6.5%増だった。4月と5月は、多くの外食チェーンが売り上げを大きく落としているが、ほっともっとはプラスを確保。コロナ禍前までは苦戦を強いられていたが、今後は盛り返す可能性がある。

 ほっともっとは、コンビニエンスストアやスーパーといった異業種との競争激化などで業績が悪化していた。既存店売上高はマイナス傾向が続いており、通期ベースでは2019年2月期こそ前の期を上回ったものの、18年2月期まで4期連続で前年割れとなっていた。20年2月期も前期比0.4%減とマイナスだ。

 競争激化に加え、人件費など店舗運営コストの上昇により収益性が低下したため、運営会社のプレナスは昨年8月に、ほっともっと直営190店を閉鎖すると発表した。不採算店の閉鎖を進めることで、収益性の改善を図ったのだ。ほっともっと事業の店舗数は、昨年8月末時点で2726店だったが、翌9月末時点は2535店まで減った。その後も減少が続き、今年5月末時点で2498店となっている。

 ほっともっとの不振で、プレナスの業績も厳しくなった。20年2月期の連結決算は、最終損益が29億円の赤字(前期は29億円の赤字)だった。最終赤字は2期連続。ほっともっとの直営190店の閉鎖などで減損損失32億円を計上したことが響いた。

 プレナスは不採算店の閉鎖で収益性の向上を図ったわけだが、こうしたリストラ策だけでは、成長はおぼつかない。ほかに、売り上げを上げるための成長戦略が必要だ。そこで同社は、商品を製造する自社工場への投資を強化して食材の加工や調味料の製造の内製化を進めてコスト削減を図ったほか、付加価値の高い商品の製造を実現して売り上げ向上を図った。

 たとえば、昨年1月にリニューアルして発売した「ロースとんかつ」は、18年10月に新設した自社工場で製造することで、とんかつを従来と比べて20%増量することに成功した。また、2種類のパン粉を使うことでサクサクの食感を実現している。こうした内製化により、外注にかかるコストを削減できるほか製造効率を高めることができる。そのため利益率の向上が期待できる。

 19年4月に発売した「ハンバーグステーキ」も、内製化により付加価値を高めた。従来のハンバーグと比べて35%増量したほか、両面を焼いて肉汁を閉じ込めることでおいしさをアップしている。

 内製化を進めてつくられた商品を値引きして販売するキャンペーンも実施した。昨年10月と今年2月には「ロースかつ丼」、今年1月には「ハンバーグステーキ」を、それぞれ値引きして販売している。これらはいずれも好評で、売り上げが伸びたという。特に2月に実施した「ロースかつ丼」の割引キャンペーンは、同月の既存店売上高は前年同月比12%増と大きく伸びている。

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