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高橋暁子「ITなんかに負けない」

「会社行きたい」「効率下がった」…社員8割以上がテレワークの企業、3割台にとどまる

文=高橋暁子/ITジャーナリスト
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運動不足、集中できないなどの不満も

 しかし、そんなテレワークにも悩みはある。HANABISHIの新型コロナ実態調査(2020年4月)によると、テレワークをしてみての悩みや不満は少なくない。

 最多は「運動不足になる」(40.29%)。続いて「コミュニケーションがとりづらい」(36%)、「仕事に集中できない」(35.14%)、「仕事の効率が悪い」(30.57%)、「気分転換ができない」(27.71%)、「生活のリズムや体調の管理が難しい」(26.57%)、「ストレスがたまる」(25.71%)などとなっている。

 テレワークで通勤時間は減るが、仕事とプライベートの境目がないため、労働時間は伸びる傾向にある。ヒアリングしたところ、「だらだらといつまでも仕事をしてしまう。結局、普段より仕事をしているのでは」という人が多かった。通勤がなくなったことで運動不足となり、数キロ太ったという話は多数耳にしている。

「メリハリがなくなって集中力や効率が下がったし、気分転換もできなくなった。最初は通勤がなくなって喜んでいたけれど、人と話す機会がまったくなくなり、今はまた会社に行きたくなっている」という人がいた。「会社の設備はやはりよかった。家で仕事をしていると腰が痛くなる」。

 また、ワークライフバランスが改善されて子どもといる時間は増えるが、食事の支度や子どもの世話で仕事が中断されたり、集中できないことは多いようだ。特に保育園まで休園しているため、低年齢の子どもを持つ保護者は、労働効率が著しく下がったという。

 会社がテレワーク用の機器を用意してくれてありがたかったという声も多かった。「働き方改革推進支援助成金」があったので、活用した企業も多かったようだ。一方、情報漏えいなどセキュリティリスクが高まるのが怖いとか、電気代がかかるようになったなどの声も聞かれた。

 ZoomやTeamsなどを使ったオンライン会議がメインとなったところは多い。移動しなくて済むのが便利な一方で、さまざまな声が聞かれる。「上司のお子さんが会議に参加してきて和んだ」「生活音が丸聞こえで恥ずかしかった」「散らかっていて背景に困った」「子どももオンライン授業なので時間が重なると困った」などの声を多く聞いている。

 緊急事態宣言は、ECショップでの通販や、テレワークがなければ成り立たなかった。ITは完璧ではないが、活用次第で生活や仕事は便利になっていく。今後も、コロナ禍によって、オンライン化やテレワーク移行が進むことは間違いないだろう。

(文=高橋暁子/ITジャーナリスト)

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