ぺんてる争奪戦でコクヨに一矢報いる

 プラスとコクヨは、筆記具メーカー・ぺんてる(東京・中央区、非上場)の争奪戦でガチンコ勝負を展開した。敵対的買収を仕掛けたコクヨがぺんてる株式の46%を持っていた。プラスはぺんてるの「ホワイトナイト(白馬の騎士)」として約30%を確保した。コクヨは過半の確保に失敗。プラスは経営陣を支持する株主を含め過半数を制した。ぺんてるは6月25日、都内の本社ビルで定時株主総会を開いた。コクヨは子会社にする計画を取り下げ、提携協議を目指す融和路線にかじを切った。

 株主総会にはコクヨの黒田英邦社長が出席。コクヨ、プラスの双方とも会社提案の人事案に賛成票を投じた。和田優社長は代表権のない会長に退き、生え抜きの小野裕之取締役生産本部長兼草加工場長が新しい社長になった。

 ぺんてる(単体)の20年3月期の決算公告によると、売上高は前期比3.7%減の226億円、最終損益は23億円の赤字となった。ホームページによると19年3月期の連結売上高は403億円だった。ぺんてるはサインペンで世界的に認知度が高い。プラスにとっても魅力的な存在だ。もし、ぺんてるがプラスの傘下に入れば、リーディングカンパニーのコクヨは国内の業界再編で大きく立ち遅れる。

 今後も、コクヨとプラスは、ぺんてるの綱引きで火花を散らすことなる。19年9月、「PK戦争」の陣頭指揮を執っていたプラスの今泉公二社長が急逝した。実兄の今泉嘉久会長が社長を兼務。7月1日付で嘉久氏の長男の忠久常務が社長に昇格した。新社長のもと、プラスのM&A路線はどう深化していくのか。「PK戦争」の帰趨にも関心が集まる。

(文=編集部)

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