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オービス取り締まり件数、大阪が突出して多い謎…いい加減な交通違反取り締まりの実態

文=深笛義也/ライター
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「今年3月31日の時点で、全国にある可搬式オービスは60台。昨年の取り締まり件数は5069件。1週間に2回取り締まりをやっているとすると、1回の取り締まり件数が1件以下になってしまうんです。実際に取り締まりを観察していた人の話を聞いたら、2時間近くやっていて1件も取り締まれずに帰ってしまったということです。そういうことが、しょっちゅうあるということが、データからも読み取れるわけです。

 可搬式オービスが持ち出されてきた大義名分は、通学路や生活道路の安全を守るために、青切符レベルの違反でも取り締まるということだったのに、そんなことでいいんでしょうか。あまりにも取り締まり件数が少ないことに対しては、これは見せる取り締まりだ、装置を見せることによって速度を落とさせるんだって警察は言うんだけど、そんなことのために1台1000万円の装置を買うのは、はたして適切な税金の使い方なのでしょうか」

 これまで可搬式オービスの主流だったのは、東京航空計器のLSM-300という機種。これに問題があるのだろうか。

「LSM-300による取り締まりを観察していた人によると、まず設定するのがなかなかちゃんとできないようです。可搬式オービスの場合、警察官が横に付いているわけですけど、『おいおい今の車、いくらなんでもこんなに速度出してなかっただろ』みたいなこともあるのではないかと。

 それに対して近年導入が進んでいるのが、スウェーデンのセンシス・ガッツォグループ社製の機種です。この会社は70カ国に市場を持つ世界的企業です。センシスの可搬式オービスで取り締まりを受けたドライバーが否認している、という裁判を傍聴しました。完璧を目指す検察官の立証によって、普通ならそこまでやらないよというところまで明らかになって、センシスの高性能ぶりがはっきりしました。今のところ、LSM-300のほうが圧倒的に台数が多いのに、裁判になったという話は聞きません。性能に疑問符が付いているので、たとえ取り締まられてもドライバーが否認したらそのまま不起訴になっているのではないでしょうか」

 スピード違反の取り締まりが、やる気や機種の性能で左右される。そんなことはあってはならないだろう。

(文=深笛義也/ライター)

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23:30更新
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