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江川紹子の「事件ウオッチ」第156回

【乳腺外科医事件、高裁で逆転有罪】科学軽視の“だるま落とし判決”が与える衝撃

文=江川紹子/ジャーナリスト
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 これは、恐ろしいことではないか。裁判で科学的な証拠や証言の重要性がますます増していることを考えると、他のさまざまな事件への影響も懸念される。

 医療の世界でも、この判決は衝撃をもって伝えられた。

 新しく日本医師会会長に就任した中川俊男氏は、7月15日の会見で本判決に触れ、「体が震えるほどの怒りを覚えた。日本医師会は、判決が極めて遺憾であることを明確に申し上げる」と述べた。麻酔医でもある今村聡・副会長も「このような判決が確定することになれば、全身麻酔下での手術を安心して実施することは困難となり、医療機関の運営、勤務医の就労環境、患者の健康にも悪影響を及ぼす」と危機感を示した。

 被告・弁護側は、高裁判決を不服として、即日上告した。最高裁が、「科学」に対してどのような姿勢で向き合うのか、注目したい。

(文=江川紹子/ジャーナリスト)

●江川紹子(えがわ・しょうこ)
東京都出身。神奈川新聞社会部記者を経て、フリーランスに。著書に『魂の虜囚 オウム事件はなぜ起きたか』『人を助ける仕事』『勇気ってなんだろう』ほか。『「歴史認識」とは何か – 対立の構図を超えて』(著者・大沼保昭)では聞き手を務めている。クラシック音楽への造詣も深い。
江川紹子ジャーナル www.egawashoko.com、twitter:amneris84、Facebook:shokoeg

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