ロックバンド「RADWIMPS」のボーカル・野田洋次郎が7月16日に自身のTwitterで発言した内容が、大きな波紋を巻き起こしている。

 同日、将棋棋士の藤井聡太が「第91期ヒューリック杯棋聖戦五番勝負」において渡辺明棋聖を破り、史上最年少でタイトルを獲得したことを受け、「藤井聡太棋聖、すごい。 想像もできない世界だなぁ。おめでとうございます」と祝福。

 だがその直後、「大谷翔平選手や藤井聡太棋士や芦田愛菜さんみたいなお化け遺伝子を持つ人たちの配偶者はもう国家プロジェクトとして国が専門家を集めて選定するべきなんじゃないかと思ってる」との持論を述べた。

 このツイートに対し、「優生思想だ」「お化け遺伝子という表現が失礼」「個人の意思を無視して子孫をコントロールしようとの考え方がナチス・ドイツと同じ」など、批判の声が殺到。

 野田は批判を受けて、「めちゃめちゃ真面目に返信してくださる人いますが冗談で言っています、あしからず」と釈明したが、これが火に油を注ぐかたちになった。

「批判した人を“冗談が通じない”と馬鹿にしているようにしか思えない」

「“冗談”と言えば誤魔化せると思っているのは愚かとしか言いようがない」

「明らかに優生思想なのに、それが冗談で通じると考えているのだとしたら狂気」

「大谷選手や藤井棋士や芦田さんの活躍を『遺伝子』と表現している時点で、彼らの『努力』を軽視した非常に失礼なツイート」

 作家でタレントの乙武洋匡氏も「『これぞ優生思想』という考え方をここまで無邪気に開陳できてしまうのは無知ゆえだと思う」と痛烈に野田を批判。さらに7月26日には、自身のYouTubeチャンネルにおいて『優生思想はなぜダメなのか?』と題する動画を公開し、熱弁をふるった。野田のような考え方は、「人権という観点が抜け落ちている」などと問題点を指摘し、「個人の尊厳よりも国家が大事」とする“とんでもない”考え方だと批判。続けて、“優秀な”人物の遺伝子を残そうという「積極的優生思想」と、“優秀ではない”人物を排除しようという「消極的優生思想」が根本的につながることを説明して、冗談でも許される思想ではないと断罪した。

 特定の分野で優秀な成績を収めている人物について、その後を継ぐ人物の登場を望む声が上がるのは、ある意味、人情ともいえるだろう。だが、大きな影響力を持つ人物が、「配偶者を国が選定すべき」などと発言することは、冗談でも許されてはならない。野田は、いま一度、自身の発言について真摯に省みるべきではないだろうか。

(文=編集部)

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