ベルシステム24HDは伊藤忠商事が40.79%(議決権ベース)出資する子会社。社員数は9010名。もともとCSK(現SCSK)の傘下だったが、経営方針をめぐる対立から当時の経営陣が日興コーディアルグループ(当時)の投資会社に対して第三者割当増資を実施、CSKの支配下から脱する奇策に出た。裁判所を巻き込んだ法廷闘争の末、05年にベルシステム24はその投資会社の完全子会社となり上場を廃止。その後、投資会社の間で転がされ、14年、伊藤忠商事がベインキャピタルから買収。ベルシステム24は15年11月に再び東証1部に上場した。

 伊藤忠は「非資源No.1商社」の目標を掲げ、アパレルや食品など生活関連分野の強化を進めている。コールセンターは消費者との接点になる重点分野だ。ベルシステム24にとって伊藤忠グループ入りのメリットは大きかった。伊藤忠の関連事業のコールセンター需要を引き受けることができたからだ。三井物産グループのコールセンター業務を請け負っているりらいあ社と競っており、大手商社の“代理戦争”の様相をみせている。

 しかし、これまでオペレーターによる人海戦術で支えられてきたコールセンターは限界を迎えつつある。英オックスフォード大で人工知能(AI)を研究するマイケル・オズボーン博士らが2013年に発表した論文「雇用の未来」は、コールセンター業界に衝撃を与えた。702の職業がAIに取って代わられる可能性をランク付けしたなかで、「99%の確率でなくなる」と1位に選ばれたのがコールセンターだった。未来のコールセンターはAI対応が主流になり、世界中で大量のオペレーターが職を失うという予測もある。

(文=編集部)

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