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湯之上隆「電機・半導体業界こぼれ話」

半導体の盟主インテルが微細化競争から脱落…台湾TSMCと韓国サムスン、世界2強が激突

文=湯之上隆/微細加工研究所所長
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 もはやTSMCの一人勝ちか? と思ったが、2030年までにTSMCに追いつくと明言しているサムスン電子も(計画では)負けていない。現在、ファソン工場に約10台のEUVが導入されている。これに加えて、ピョンテク工場にEUV棟を建設し、ここに約100台のEUVを5年ほどかけて導入する予定であるという。したがって、計画通りいけば、サムスン電子は、2025年に約110台のEUVを導入していることになる。

 TSMCもサムスン電子も凄まじい計画である。しかし、果たしてASMLは両社の発注に応えることができるのだろうか? ASMLは、2019年第4四半期に8台のEUVを出荷した。したがって、2020年の1年間で32台のEUVをつくることは可能だろう。ところが、これでは両社の要求には応えられない。

 ASMLは、最低でも年間40台以上、四半期で10台以上のEUVを製造する必要がある。といっても、超精密機械であるEUVの製造能力を短期間で増大することは困難である。したがって、TSMCとサムスン電子が最先端の微細化の頂点を目指して、EUVの分捕り合戦を行うことになるだろう。

 今のところTSMCが優勢であるように見えるが、どちらに軍配が上がるだろうか? その行方に注目していきたい。

(文=湯之上隆/微細加工研究所所長)

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