箱根駅伝、予選会開催に否定的意見が続出…留学生や1年生が出場できず、本戦の開催も不透明の画像1
2012年の第88回箱根駅伝の様子(写真/スポーツニッポン)

 東京箱根間往復大学駅伝競走(箱根駅伝)を主催する関東学生陸上競技連盟は8月11日、来年1月に予定されている第97回箱根駅伝の予選会を、10月17日に東京都立川市の陸上自衛隊立川駐屯地内周回コースで開催すると発表した。

 従来は、同駐屯地をスタート地点として、立川市街地を周り、同市内にある国営昭和記念公園にゴールするというコースだが、今年は新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から駐屯地内に限定したうえ、無観客で行う。さらに、「社会情勢やコロナの広がりを考慮しつつ、専門家の意見も聞きながら感染予防策を最大限施し、開催に向けた準備を進めたい」としているが、関係者からはさまざまな声があふれている。

 この予選会は各校14人以内のメンバーを登録し、当日は10~12人が出走。その上位10人の合計タイムを基準に、10位以内(年度によっては11位以内)の大学が翌年1月2、3日に行われる箱根駅伝本戦への出場権を獲得する。

 つまり、あくまでも箱根駅伝本戦への出場権をかけて争うものであるため、本戦の開催が危ぶまれている現状にあっては、予選会に対するモチベーションが上がりにくいという声が出ているのだ。

「箱根駅伝は東京・大手町から箱根・芦ノ湖を結び、往路107.5km、復路109.6kmを走破します。その沿道には切れ目なく観客が並び、動員数は毎年100万人と超えるといわれています。つまり、国内最大のスポーツイベントなんです。今年3月に行われた東京マラソンでは、沿道での観戦は控えるように主催者らが呼びかけましたが、多くの観客が訪れて各所で密集状態になっていました。東京マラソンよりはるかに人気の高い箱根駅伝が開催されれば、観客が沿道に殺到するのは避けられないでしょう。そのため、開催は難しいのではないかとの見方が広まっています」(スポーツ紙記者)

「今年、東京オリンピックの延期をはじめ、さまざまなマラソン・駅伝イベントが中止になっていることから、来年の箱根駅伝も中止になるだろうとの見通しが強まり、4年生が早々に引退している学校もあります。また、留学生が主力になっているチームは、その留学生がコロナの影響で本国に戻っていたり、新規で入部予定だった学生が来日できないなど、大きなハンディを背負うことになっています。さらに、今年は上半期にレースがなかったため、1年生は予選会出場の要件となっている大学入学以降の“正式タイム”を持っている選手が基本的にはいません。そのため、どんなに実力があっても1年生は予選会に出場できなくなる可能性があります。そんななかで予選会を開催しても、フェアではないとの声が出ています」(大学陸上関係者)

 どんなに感染防止対策を施したとしても、箱根駅伝のコースとなるのは公道であるため、観客が訪れるのを防ぐことは不可能だ。観戦の際にマスク着用を義務付けようとも、マスク非着用の人も一定数はいるだろう。また、見やすいポイントなどでは多くの人が密集する様子が容易に想像できる。本戦を開催する見通しが立たないなかで予選を行うことに意味はあるのだろうか。

(文=編集部)

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