六代目山口組と絆會が争奪戦!?「伝統を継ぐ組長」を出迎えに両者が刑務所に…緊張感走るの画像1
中村会長の出所を出迎える大興會組員とその警戒にあたる捜査関係者

 長すぎた梅雨が明け、8月に入ると日を追うごとに暑さが増し、いよいよ夏本番に突入した中で、ある人物が鳥取刑務所から帰還を果たした。その人物とは、六代目山口組の直参だった二代目大平組の中村天地朗組長(引退)の実子で、同組では若頭を務めつつ、中村会を率いていた中村彰宏会長だ。

 出所前日となる8月4日から、中村会長の出所をめぐり、業界関係者はざわついていた。それは、中村会長の出迎えとして、六代目山口組の中核組織である三代目弘道会の野内組から、権太会を中心とした勢力が鳥取刑務所を訪れると見られたからだ。

 「一説には、その数は120名にものぼるのではないかと見られていた。だが、それが当局の知るところとなってしまう。そのため、急遽、大規模な出迎えは中止せざるを得なくなったようだ。ただ、中村会長を出迎えようとしていたのは、弘道会系勢力だけではなかった。そのため、当局は万が一に備えて大勢の捜査員を鳥取刑務所へと派遣することになった」(業界関係者)

 そして、出所日となった8月5日。この関係者の話にもあるように、鳥取刑務所には地元の鳥取県警だけではなく、兵庫県警の捜査員らも詰めかける事態となった。当局がここまで警戒を強めたのは、中村会長の出迎えには、弘道会系勢力だけではなく、絆會(旧名「任侠山口組」)勢力もいたからだ。

 「現に絆會の最高幹部らを乗せた一台の車両が、中村会長の出迎えのために、鳥取刑務所の敷地内に通されていました。しかし、中村会長はその車両には乗らず、その車両と入れ替わる形で敷地内へと通された、別の車両に乗り込むことになりました。中村会長を載せたその車両は、鳥取県内を出るまでは鳥取県警が、鳥取県警を出てからは兵庫県警が警備にあたっていました」(ヤクザ事情に詳しいジャーナリスト)

 六代目山口組系勢力と絆會系勢力。対立関係にあった2つの組織が中村会長の出迎えにきたのには、理由があったという。それは、中村会長の受刑中に起きていた情勢の変化によるものだった。

 中村会長は、二代目大平組の中村組長引退後、自ら大興會を創設。同組織は一時、絆會へと参画していた。その後に、同じく大平一門の権太会(権太会の平野権太会長は、二代目大平組で最高幹部を務めていた)が、神戸山口組サイドから六代目山口組の三代目弘道会の野内組へと移籍した流れで、今年の春、大興會も絆會から権太会へと加入することになったのだ。

 「この時、中村会長は受刑中で、絆會執行部としては、直接中村会長とのやりとりはなかった。そのため、中村会長の意思をあらためて確認すべく、絆會サイドでは出迎えとして、最高幹部を鳥取刑務所に向かわせた。だが、中村会長は絆會の車には乗りませんでした。同門だった権太会加入の意思が揺るがないことを明確に表示したように見えました」(業界関係者)

 中村会長が率いる大興會は、兵庫県尼崎市を始め、鹿児島県、長野県、山梨県に勢力を誇っており、中村会長自体、ヤクザ社会では珍しいともいわれる有名大学の出身だという。

 「山梨学院大学法学部出身で、レスリングでは全日本4位までいったほどの腕前だという話です。同じ刑務所に務めた元受刑者の話しによれば、刑務所の運動時間中は、ずっと筋肉トレーニングに励んでおり、体力面では誰も中村会長についていけなかったという話です」(事情通)

 そんな中村会長が復帰を果たした権太会は、今や爆発的な拡大を見せている。さらに、大平一門の流れを継ぐ勢力がここに結集したことで、業界内での注目はさらに高まっているようだ。

(文=山口組問題特別取材班)

 

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