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沖有人「不動産の“常識”を疑え」

新築分譲戸建で欠陥住宅を回避するために本当に必要な事とは?売主=不動産会社の見極め方

文=沖有人/スタイルアクト(株)代表取締役、不動産コンサルタント
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 4位の市場シェアは、全国展開している企業は発表しているところもある。一部地域の市場シェアも分母を住宅着工戸数にすれば、ほぼ公の数字になる。シェアが高い企業はスケールメリットを出せる強みがある。それはコストを下げてつくる能力の高さにつながるので、分譲価格もリーズナブルになりやすい。

 同率5位のネットの評判と7位の知り合いの推奨は、この選択肢の中では最も低かった。持ち家という人生最大の高い買い物のときは、私的な意見よりも公的な指標の方が安心材料になるということなのだろう。

構造計算書偽装問題がもたらした安心

 新築住宅の売主等は、住宅の主要構造部分について10年間の瑕疵担保責任を法律で負っている。対象は、構造耐力上主要な部分ならびに雨水の浸入を防止する部分になる。この部分で欠陥があった場合には、売主に修理を請求できる。しかし、10年の間に売主である業者が倒産してしまっては困ってしまう。そこで、新築住宅の売主には保険に加入したり、保証金を預けておくことが定められている。この保険金や保証金で修理代金が支払われるので、その売主の倒産が問題にならなくなった。

 この法律ができた背景には、連日メディア報道された大問題の過去がある。それが構造計算書偽装問題だ。この問題が発覚したとき、構造に問題があるマンションやホテルを建て替える十分な能力が売主や請負業者になく、購入者が非常に不安定な立場におかれる事態が発生した。そこで、構造などに問題があるストックをそのままにしないためにも、万が一の責任保険制度が売主側に課せられたのである。

 この法律で、大手企業も小規模工務店も欠陥は修理されるという意味で同レベルになった。しかし、この制度が始まって以降、欠陥が起こる確率が下がっているわけではない。保険があるからこその欠陥補償で会社が傾くことがなくなった中小事業者のモラルハザードが実際には存在するのかと、心配になる。そもそもの問題として、住宅性能評価のように第三者のチェックを入れることで欠陥の発生確率を未然に最小限にすることが最も大事なことに変わりはない、と筆者は考える。

売主の信頼性の真の意味合い

 このアンケートで、持ち家を取得する物件のリスク回避ニーズを聞いている。「欠陥住宅となること」(93.4%)、「欠陥住宅の際のコスト負担」(93.4%)と同等に「売主の倒産」(91.2%)への意識は高い。これは制度がセーフティネットとして働くものの、それ以前の安心を与える存在としての売主の信頼性の大切さを変えるものではない。

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