――大規模水害のリスクが高いということで、江東5区の不動産価格が下がることはあるのでしょうか。

池本 もともと、不動産価格には地震や水害のリスクが織り込まれています。また、たとえば東京23区でも東西で土地価格が異なりますが、その要因は2つあります。

1.東京の東部は土地が低く、築年の古い木造密集度が高いため、水害リスク、地震の際の倒壊、火災延焼リスクが高い。西部は台地が多く、建物密集度も東より低い

2.住みたい街ランキングにも表れているが、おしゃれな商業施設は西側に多く集まっている

 一方で、実際の住みやすさや家賃などの関係で東部を選択する人も多く、当然ながら、その人の価値観や生活状況によって変わってきます。ただし、東部は比較的、水害のリスクが高いということは認識しておくべきでしょう。

 防災は、ソフト面では「ハザードマップの確認」「自治体などが配信する緊急・防災情報、安全・安心メールなどの登録・確認」の2つが大切です。

タワマン居住者は電源&トイレの確保が重要に

――豊洲など、江東区にはタワーマンションが増えましたが、防災の観点からはいかがですか。

池本 タワマン居住者は非常時に「電源」「トイレ」の確保の2点が重要になるため、日頃から対策をしておくことが重要です。東日本大震災後に建設されたタワマンのほとんどは非常用電源を備えた非常用エレベーターが設置されているため、停電しても一定時間はエレベーターが稼働します。

 今は災害対策がなされているマンションが増えており、選ぶ際には重要な観点となります。たとえば、「大崎ウエストシティタワーズ」は地下に防災倉庫があるだけでなく、各階に備蓄倉庫を完備しており、防災に力を入れているマンションのひとつです。

 マンションの場合、避難所に入れないケースが多いことが想定されますので、在宅避難を意識した日々の備えが重要になります。日常生活で使う食料や水を多めに用意し、消費した分を補充するなどして無理のない備蓄を行うのがおすすめです。また、災害時、自衛隊や管理会社がすぐにかけつけられない状況の中、いかに居住者だけで乗り切ることができるかが重要になりますので、普段から住民同士のコミュニティ形成や交流の機会をたくさん持つと良いと思います。

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