NEW
アイドル評論家が語る「不協和音」の“真実”【前編】

魔曲「不協和音」はなぜ封印されたのか?欅坂46と平手友梨奈が見せた2017年の奇跡

文=ガリバー/アイドル評論家
【この記事のキーワード】

, ,

【確認中】欅坂46「不協和音」と平手友梨奈の魔力…2019年9月の悲鳴と歓喜を、我々は忘れないの画像4
2016年にソニー・ミュージックレーベルズより発売された、欅坂46のデビューシングル「サイレントマジョリティー」のType-A版ジャケット。平手友梨奈は当時まだ14歳。センターは重責だっただろう。

2017年に生まれ落ちた「不協和音」は、この2017年に一度その役目を終えた

 突如、集大成の記録となるはずのベスト盤特典映像から、その楽曲は、「過激な表現が含まれていることを改めて考査し」た結果、消された。ファンの間でも語り継がれるほどに印象深い、2017年のダブルアンコールの時のこの「不協和音」の映像化は、長らく求められていたものだっただけに、ファンの落胆の声は大きかった。

 リリースから3年、YouTubeに公開されたMVの再生回数8000万回をゆうに超えたこの楽曲は、いかにして、「サイレントマジョリティー」(2016年4月発売)に次ぐ欅坂46の代表作となったのか。

 まずはこの曲がたどってきた歴史を、主なパフォーマンスを中心に振り返っていきたい。

【2017年「不協和音」にまつわる主な出来事】
・2月 台湾にてMV撮影をしている様子が目撃される(お蔵入り)
・3月18日 欅坂46冠ラジオ『こちら有楽町星空放送局』(ニッポン放送ほか)にて初OA
・3月22日 MVがYouTubeにて公開
・4月5日 欅坂46 4thシングルとしてリリース
・4月6日 「欅坂46 1st ANNIVERSARY LIVE」(@代々木第一体育館)にて初披露
・6月24日 『「不協和音」発売記念全国握手会』(@幕張メッセ)にて、平手友梨奈と柿崎芽実のレーンにて、男によって発煙筒が点火される
・7月22・23日 「欅共和国2017」にて披露
・8月2 全国ツアー2017「真っ⽩なものは汚したくなる」の、兵庫公演1日目にて披露
・8月12日 「ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2017」のGRASS STAGEにおいて披露
・8⽉17⽇ 全国ツアー2017「真っ⽩なものは汚したくなる」の、愛知公演2日目にて披露
・8月30日 全国ツアー2017「真っ白なものは汚したくなる」最終公演(@幕張メッセ)のアンコールにて披露
・12月31日 『第68回NHK紅白歌合戦』にて2回披露。2度⽬の披露が終わったところで鈴本美愉が倒れる。平⼿友梨奈、志⽥愛佳と合わせて3名が体調不良に

 2017年に生まれ落ちた「不協和音」は、この2017年に一度その役目を終えた、といっても過言ではないだろう。台湾でMV撮影していた様子が2月に目撃され期待が高まるも結局はすべて国内で再撮影されるなど、発売前の時点ですでに、予定調和的にはいかない宿命を背負っていたようにも思わされる。

 前作の3rdシングル「二人セゾン」(2016年11月発売)から打って変わって、再びデビューシングル「サイレントマジョリティー」を彷彿とさせる、“社会への抗い”をより鋭利に研ぎ澄ましたかのような楽曲。この曲は、グループにとって記念すべき初のアリーナ級ライブとなった「欅坂46 1stアニバーサリーライブ」の終盤において、初めてファンの前で披露された。

 圧巻のパフォーマンス。そして、女性アーティストとして初の「デビュー1年以内でオリコンチャート4作1位獲得」の記録とともにはなばなしいスタートを切った……はずだった。

 MVの制作段階からすでに4作連続センターを務めていた平手友梨奈。彼女が変調をきたし始めた時期について守屋茜は、「(「二人セゾン」までは平手とコミュニケーションが取れていたのに)わからなくなっちゃったのは不協和音あたり」と振り返っている。平手の両脇を固めていた菅井友香や長濱ねると、撮影中に1度も目を合わないほどに没頭して「曲の主人公に入り込んでいた」というエピソードからも、平手自身に大きな変化があったのはやはりこの時期だと見て間違いないだろう。

 さらに、6月に幕張メッセで開催された、同曲発売記念の全国握手会の場で、男が平手友梨奈・柿崎芽実の握手会レーンにて発煙筒を点火するという事件が発生、大ニュースとなる。

 この日が、全国握手会の最終会場であったのは不幸中の幸いではあったのかもしれない。しかし、全国握手会という比較的短いライブにおいてもすでに、「不協和音」を披露したあとには、ぜえぜえと肩で息をしながらMCをこなすメンバーの様子が見られた。そのさまからは、この楽曲にかける想いとともに、メンバーの肩にかかる圧倒的な負担(肉体的なもののみならず、むしろ精神的なものも)も十分に見て取れた。

 翌月開かれた「欅共和国2017」では、心配されていた平手友梨奈も元気な姿を見せ、鬼気迫る「不協和音」を披露した。

魔曲「不協和音」はなぜ封印されたのか?欅坂46と平手友梨奈が見せた2017年の奇跡の画像3
2017年7月22日・23日の2日間にわたって、富士急ハイランド(山梨県富士吉田市)内にて開催された野外ライブ「欅共和国2017」の模様を収録したブルーレイ(発売はソニー・ミュージックレーベルズ)
RANKING
  • エンタメ
  • ビジネス
  • 総合

関連記事