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アイドル評論家が語る「不協和音」の“真実”【前編】

魔曲「不協和音」はなぜ封印されたのか?欅坂46と平手友梨奈が見せた2017年の奇跡

文=ガリバー/アイドル評論家
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魔曲「不協和音」はなぜ封印されたのか?欅坂46と平手友梨奈が見せた2017年の奇跡の画像4
9月4日に全国公開された『僕たちの嘘と真実 Documentary of 欅坂46』。配給は東宝、監督はあの高橋栄樹である。(画像は映画公式サイトより)

「不協和音」によって、新たな世界の片鱗を我々はまざまざと見せつけられた

 しかしその翌月にスタートした、同グループにとって初の全国ツアー「真っ白なものは汚したくなる」初日、神戸公演のアンコール1曲目に事件は起こる。不協和音を披露したあと、平手友梨奈が倒れ込んでしまったのだ。そのままMCに入り、続いて平手不在のまま「サイレントマジョリティー」が開始されてしまう。(映画『僕たちの嘘と真実 Documentary of 欅坂46』では、8月12日の「ROCK IN JAPAN」後にツアーを離脱した形になっているが、このように、ツアー初日からすでに、平手の全編欠場の兆候はあったのだ)。

 その後、ツアー内では毎公演のようにセットリストに微調整がかかり、不協和音は徐々に曲目から消えていく。そんななか、あの「不協和音」が炸裂したのだ。

 8月30日のツアー千秋楽、ダブルアンコールで、炎に囲まれたソロ曲「自分の棺」が終わり、平手が銃で撃たれ倒れ込む。その後現れたメンバーたちが争い合いを始め、ツアータイトル「真っ白なものは汚したくなる」の通り、白い粉をかけ合う。そして始まったのだ。あの「不協和音」が。

 ツアー全11公演中、この日限りであったこの演出を、今も強く心に記憶している者は多いだろう。これが平手自身による演出だというから、なおさら驚きだ。欅坂46にとってそれまでの“中心曲”である「サイレントマジョリティー」で表現されていた世界にとどまらない、“その次”を見据えた新たな世界の片鱗を、我々はここで、まざまざと見せつけられたのだ。

 しかしそんな「不協和音」は、同年末の「NHK紅白歌合戦」において、最悪の結末を迎えてしまう。この夜、二度目の「不協和音」を披露したあと、鈴本美愉が気絶するように倒れ込み、その後、平⼿友梨奈、志⽥愛佳ら3⼈が体調不良に陥ってしまう。この模様は当然のことながら全国中継され、そして大きく報道される。そしてその後、この曲がライブやイベントで披露されることははなくなってしまうのだ――。

(文=ガリバー/アイドル評論家)

【後編】「欅坂46「不協和音」と平手友梨奈の魔力…2019年9月の悲鳴と歓喜を、我々は忘れない」はこちら

“笑顔の人”平手友梨奈の4年間の軌跡…欅坂46の元センターを誤解しているすべての人への画像6

●ガリバー
アイドルのライブに通い始めて15年目。コロナ禍以前には、メジャーアイドルからインディーズ、地方アイドルのライブや握手会にまで年間200~300回ほどは足を運んでいました。大阪の地を拠点に、北は北海道から南は沖縄まで全国を回っていましたが、今は新たな楽しみ方を模索中。現在は坂道シリーズを中心に、乃木坂46では齋藤飛鳥さん、岩本蓮加さん、筒井あやめさん、弓木奈於さん、欅坂46では小池美波さん、藤吉夏鈴さん、山崎天さん、日向坂46では齊藤京子さんを推しています。<Twitter:@gulliverdj>

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