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菅内閣、長期政権へ盤石の様相…短くても4年以上、河野太郎・次期首相への布石

文=編集部
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菅義偉首相のインスタグラムより

 9月16日に発足した菅義偉内閣。総裁選期間中から、菅首相は幾度となく安倍政治の「継承」を口にしてきたこともあり、菅政権は来年9月の総裁選までの「暫定内閣」と見られてきた。菅首相も安倍晋三前首相の残り任期1年のワンポイントのつもりだろうと思われてきた。だが、自民党のベテラン議員はこう言う。

「8人が安倍内閣からの再登板で“居抜き内閣”だとか“派閥均衡”だとか言われるが、入閣したメンバーやポストをじっくり眺めると、その見方は誤りだったと思う。菅首相は来年の総裁選にも出て、少なくとも4年はやる気じゃないか。そんなしたたかさが透けて見える布陣だ」

 まず、ポイントは河野太郎行革担当相だ。菅首相は、同じ神奈川県選出で当選同期の河野氏にことさら目をかけてきた。講演などの場で「将来の総理候補」と持ち上げたこともある。河野氏本人は総裁選に出る気満々だ。複数のブレーンと政策づくりにも着手している。今回も出馬の意欲を見せたものの、所属派閥の領袖である麻生太郎財務相に止められ、断念した経緯がある。当然、来年の総裁選を視野に入れているだろう。

「しかし、行革担当相に就き、菅政権の目玉である『縦割り打破』を任された。省庁の縦割りの問題は長年の懸案事項で、1年やそこらで目に見える成果が出るとは思えない。加えて、菅首相が来年の総裁選で続投を目指すとなれば、政権の目玉政策を担当している閣僚が現職首相のライバルとして出馬するなんてあり得ない。河野氏は1回休んで、待たざるを得ない。つまり『次の次』ということで、実質的に菅首相が河野氏を抑え込んだことになる。菅首相は自身が辞めるときは、河野首相誕生への後ろ盾となり、キングメーカーとなるのだろう」(自民党ベテラン議員)

 一見地味な井上信治万博担当相にも菅首相の深謀遠慮が見え隠れする。万博担当相は、2025年の開催が予定されている「大阪・関西万博」のために今回新設された大臣だ。19年4月に成立した特別措置法により、万博のための専任大臣が置けるようになった。26年3月末までの時限措置。

 この大臣ポストを、菅首相は日本維新の会の取り込みに使う。今後、万博を名目にして陰に陽に、大阪への手厚い支援を繰り出すことになるだろう。解散総選挙後の維新との連立も菅首相の念頭にあると見られる。自公の議席が減った分を維新に補ってもらうのだ。維新が連立入りすれば、万博担当相ポストは維新の指定席になる。

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