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永濱利廣「“バイアスを排除した”経済の見方」

携帯料金引き下げ、国民一人・年5千円の負担減…低所得世帯や高齢者ほど恩恵小さく

文=永濱利廣/第一生命経済研究所経済調査部首席エコノミスト
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 また、2019年平均の総務省家計調査を用いて世帯主の年齢階層別の負担軽減額を算出すると、世帯主の年齢が50代以下の世帯では1.5万円/年を上回るも、世帯主が60代以降になるとその額が1.5万円を大きく下回る。同様に、世帯主の年収階層別では、年収が650万円以上の世帯では1.5万円/年を上回るものの、年収400万円未満ではその額が1万円を下回ることになる。

 しかし、一律的な値下げとなると、家計部門への直接的な恩恵はあるが、通信会社の売り上げは値下げ分減少することが想定されるので、その分の悪影響も考慮しなければならない。

 携帯料金引き下げ策は、家計支援策として議論を進めるというよりも、移動通信事業者の競争環境の整備を通じて、いかに料金引き下げを図るかという観点で議論を進めるべきものと考えられる。

(文=永濱利廣/第一生命経済研究所経済調査部首席エコノミスト)

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