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鬼塚眞子「目を背けてはいけないお金のはなし」

犬と猫でもコロナ感染例…ペットから人への感染に不安広がる 感染の可能性を獣医師が解説

文=鬼塚眞子/一般社団法人日本保険ジャーナリスト協会代表、一般社団法人介護相続コンシェルジュ協会代表

――海外で新型コロナに感染したペットの発症例はありますか。

安川 犬猫に限定していえば、発症例は多くはありませんが、ベルギー、米国、フランスなど複数の国々で発症したと報告があります。重症化したといわれているなかには、新型コロナウイルスの感染が原因で死亡したのではないかと考えられている動物もいますが、感染前から、かなり重症度の高い疾患にかかっていたようです。

――人への感染が気になるところです。

安川 国内での報告はありませんし、犬猫に関して言えば海外においても明確にペットから人への感染の報告は届いていません。ただ厚労省は「これまでのところ、コロナがペットから人に感染した事例は報告されていません」としながら、ペットではありませんが、オランダのミンク農場でのミンクの大量感染で、新型コロナに感染したミンクから人へ感染した可能性のある事例が報告されています。

――ミンクはペットではないにしろ、農場関係者はもちろん、小さなお子様のいる家庭などでは不安です。

安川 風評から海外ではペットを不法投棄や生き埋めにしたり、あるいは集合住宅の上から投げ捨てた動画がアップされるなど問題になりました。一番大切なことは、正確な情報を知り、冷静に行動することです。実はコロナウイルス自体は以前から犬猫の多くが保有するウイルスです。新型コロナに対する感受性は犬より猫のほうが高いという印象があるようです。コロナウイルスの感染症で広く知られるのは猫コロナウイルスでしょう。

 猫コロナウイルスに感染したとしても、無症状であったり、仮に発症したとしても軽い下痢、腸炎を起こす程度(猫腸コロナウイルス)で、ペットのオーナーが、気がつかない場合もあります。そして、もうひとつが猫伝染性腹膜炎ウイルス(以下、FIPV)です。FIPVは全身の血管炎を主な症状とする重篤な病状を引き起こします。この両ウイルスの感染経路は、親子間で感染したり、猫同士が嘗め合ったり、糞便などからの接触感染や飛沫感染とされています。猫コロナウイルスが感染した犬猫から人に感染した報告はありません。現在の段階では、猫腸コロナウイルスは人間に感受性はないと考えられています。

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