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寺澤有「警察を見れば社会がわかる」

破綻した東京ミネルヴァ法律事務所…問題発覚後も求人情報掲載を続行した日弁連の“罪”

文=寺澤 有/ジャーナリスト

責任を回避しようとする日弁連、そして東弁

 非弁提携の疑いがある法律事務所の求人情報を、「あなたを呼ぶ声が聞こえますか」などとして、若手弁護士や司法修習生へ広めていた日弁連。取材すると、以下の長文の回答が返ってきた。

「ご指摘のあったフェイスブックの情報は、当連合会が運営している『ひまわり求人求職ナビ』に新たに求人情報の掲載がなされました法律事務所の名称を列挙しているもので、毎月、月末に、その月に新たに求人情報の掲載がなされた法律事務所の名称を一覧として掲載しておりました。現在は運用を停止しております(筆者注・官公庁などの求人情報は引き続き掲載している)。『ひまわり求人求職ナビ』は、司法修習生及び弁護士の就職支援を目的として、2008年から運営しているシステムです。当連合会の定める『求人及び求職情報の本会のホームページへの掲載に関する規則』に基づき、法律事務所、企業、官公庁などから掲載申請のあった求人情報を審査のうえ掲載しています。『ひまわり求人求職ナビ』に法律事務所から求人情報掲載申請がなされると、当連合会では、『求人及び求職情報の本会のホームページへの掲載に関する規則』の第6条第1項に基づき、当該法律事務所に所属している会員の所属弁護士会に掲載可否に関する照会を行い、その回答に基づいて、掲載作業を行っております。各弁護士会では、所属会員に関する情報に基づき、それぞれの弁護士会が定める会則、会規、規則、その他の規定に照らして、掲載可否の審査を行い、その判断について、当連合会宛に回答していると承知しています。なお、松永弁護士の『告発書』が当連合会に提出されていたという事実は確認できませんでした」

 日弁連のホームページやフェイスブックに掲載された求人情報にもかかわらず、都道府県の弁護士会に責任を転嫁する回答だ。

 東京ミネルヴァの求人情報が掲載された2013年、室賀代表弁護士(前出)は東弁に所属していた。そこで、東弁を取材したが、「特定の法律事務所への採用については、お答えいたしかねます」とのことだった。こちらも責任逃れに必死である。

 東京ミネルヴァの巨額破産は昨日今日で起きたものではない。「過払い金は儲かるから」と、非弁提携を放置してきた弁護士会の責任は重大だ。

(文=寺澤 有/ジャーナリスト)

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