
坂上忍がMCを務める『バイキング』(フジテレビ系)が約3時間に拡大され、『バイキングMORE』としてスタートした。その初日である9月28日の世帯視聴率は6.3%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)と、上々の滑り出しを見せた。
「裏の『ヒルナンデス!』(日本テレビ系)が5.2%、『大下容子ワイド!スクランブル・第2部』(テレビ朝日系)は同率の5.2%、そして最大の強敵『ひるおび!・午後』(TBS系)は6.1%。つまり、『バイキングMORE』は同時間帯のどの番組よりも高い数字をマークし、堂々の1位に躍り出たのです。翌日以降も、各番組は熾烈な視聴率争いを展開しています。
得てして、裏番組に視聴率で勝てない番組の制作スタッフというのは、上層部以外、ある意味“あきらめ”に近い清々しい感覚に陥ることがあるのですが、ここまで人気番組に成長すると、もはや息が抜けない日々が続くことでしょう」(テレビ局関係者)
さて、『バイキングMORE』と同じフジテレビのワイドショーの中で、地味ではあるがリニューアルを繰り返しているのが『とくダネ!』だ。小倉智昭がメインキャスターを務め、22年目を迎える老舗のワイドショーだが、近年は裏番組の『羽鳥慎一モーニングショー』(テレビ朝日系)に視聴者を奪われ、もちろん『スッキリ』(日本テレビ系)の後塵を拝してもいた。
「『スッキリ』がここまで安定した人気を保てるようになったのは、MC・加藤浩次の“覚醒”によるところが大きいでしょう。本人がトーク番組で明かしているように、最近は後先を考えない発言、いわば本音を吐露するようになったのです。たとえば昨年、闇営業騒動をめぐり吉本興業に対して退社も示唆する厳しい発言が話題となりました。ワイドショーではあまり見られなかった強気のMC姿勢が受け、賛否はありつつも一定の人気を得ています」(芸能ライター)
それに対して小倉は、気に障るようなニュースに対しては怒りの声を上げるなど、時に吠えることもあったが、だいたいは穏やかながらもチクリと刺すようなコメントが多かった。加藤とは対照的ともいえる「みなまで言わない」姿勢は、言葉足らずも相まって批判にさらされたこともあったのだが……。
「『とくダネ!』をよく見ていればわかりますが、小倉はもはや司会というより“スペシャルコメンテーター”ともいうべき立場です。いまだ他の出演者に話題を振ることも多いですが、発言機会はゆるやかに減ってきています。番組としては、このようにしてソフトランディングを図り、来年と言われている勇退へつなげる狙いがあると思われます」(同)
これまで『とくダネ!』の論客として知られてきた社会学者の古市憲寿氏や国際政治学者の三浦瑠麗氏に加え、メイプル超合金・カズレーザー、また当初は何も話せずただ座っていることの多かった石黒賢も、活発に話すようになってきた。その結果、意外な現象が起きているという。